会社によっては従業員向けに社員寮や社宅を設けているところがある。通常なら家賃や光熱費などが安く抑えられ好待遇だと感じる人も多いだろうが、企業側の使い方によってはそうとも限らないようだ。
サービス職の40代女性は「職員寮で自殺未遂発生」というショッキングな経験をしたことがあるという。今回はキャリコネニュース読者から寄せられた、ブラック企業の社員寮での経験談を紹介しよう。(文:林加奈)
月末は午前1~2時まで残されてお風呂も入れないまま翌朝出勤
60代女性は、地方から出てきて社員寮に入ったのをいいことに、遅くまで残業を強いられた経験がある。月末は午前1~2時まで残されてお風呂も入れないまま翌朝出勤、というのが日常だったという。女性は「入社から1か月も経たないうちにで辞めたいと思った」と綴る。
30代の女性も、かつてエステ店を経営する会社で働いていた時、社員寮に入っていた。しかし、
「社員寮だけど、家賃は自己負担。主に研修費や試用期間給料など、様々な理由をつけられ初任給は1万8000円だった。その後は『手取り13万あれば生活できるね?』と言われました。関東在住なのに」
と明かす。また業務時間も本来ならシフト制で1日8時間勤務のはずだったが、店が営業する10時から22時までは職場にいなければならなかったという。長時間労働と薄給で生活が成り立つはずもなく、女性はこの会社をすでに退職済みだ。
管理・事務職の50代女性も、高校を卒業と同時に就職した会社で寮を利用していた。自社ビル7階建ての6階が女性従業員の寮だった。終電の時間を気にしなくていいからか、「ひどいときは夜中の1時に退社とかが日常茶飯事でした」と振り返る。
出張時はワンルームのマンスリーマンションを3人でシェアしたことも
技術職の30代男性は普段北関東で働いているが、「都内の現場で仕事をするときはマンスリーマンションでの生活」を強いられる。社員寮がないので仕方ないが、
「都内での仕事が2~3件重なると一室の部屋をシェアします。ワンルームの部屋に二段ベッドが設置されており、一時期は3人でシェアしたこともあります。プライベートな時間なんてありません」
と、窮屈な生活を嘆く。
社員寮はに魅力的な点は多いが、会社側が使い方を間違えると社員にとっては窮屈で、一刻も解放されたいと思う場所なのかもしれない。
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