7月上旬といえば、夏のボーナス時期。今年は新型コロナウイルスの影響が避けられない状況といえる中、会社の評価基準が気になる人も多いはずだ。企業口コミサイト「キャリコネ」には、
「評価基準が不明なところもあり、何を頑張れば良いのかわからないこともあります」(法人営業/20代後半/男性/正社員/年収450万円)
「評価の基準が曖昧です。降ってきた仕事を捌いていくだけなので、モチベーションが続かない」(施工管理/20代後半/女性/派遣社員/年収350万円)
といった声が寄せられている。では実際に評価基準が曖昧と感じる人は、どんな点を指摘しているのだろうか。(文:鹿賀大資)
「評価基準が不透明すぎる!創業者は社員のモチベーションを下げる天才だ」
「評価基準が上司のさじ加減により、明確だとは言えません。賞与も年間2か月分しかなく寂しいです」(コンサルティング営業/20代後半/女性/正社員/年収405万円)
「リーダによって評価基準にバラつきがある。明確な評価基準がない状況であるため納得感は得にくい」(プログラマ/30代前半/男性/正社員/年収530万円)
「会長は現在の会社を作った人で、社員のモチベーションを下げる天才です。『ミスをすれば給料を下げる』と言っておられるので働けば働くだけ損。頑張っても評価基準が不透明なため頑張るだけ無駄」(建築・設備関連職/20代後半/男性/正社員/年収380万円)
上司の脳内に評価基準システムがある、といった口コミが多かった。それを明確に説明されなければ、曖昧に感じるのも無理もない。また、
「半期ごとの目標達成状況と、行動評価(人間性)でボーナス査定・昇格査定が行われる。昇格については行動評価のウェイトが大きいが、行動評価の基準は評価する所属長によりかなりバラついている印象。それに加えて部署全体の中での相対評価になる。例えば誰かがB+なら誰かがB-というように」(建築設計/30代後半/男性/正社員/年収600万円)
「組織での相対評価となるため、どんなに頑張っていても満足いく評価はもらえない。評価の指標はかなり曖昧で、根拠も納得いくものではない」(プロジェクトリーダー/40代後半/女性/正社員/年収880万円)
相対評価に曖昧さを感じている人もいるようだ。
「異動をどのような基準で決めているのか曖昧なところがある」
一口に評価基準が曖昧といっても、報酬や給与絡みだけではない。
「個人の仕事内容は置いといて、残業をたくさんすれば偉い=出世できるみたいな風潮にあった。評価基準がよく分からなかった」(システムエンジニア/20代後半/女性/正社員/年収370万円)
「契約社員から社員になるにあたっての判断基準が曖昧」(ホールスタッフ/20代前半/男性/契約社員/年収270万円)
「異動をどのような基準で決めているのか曖昧なところがある。すぐに異動する人もいれば、中には20年近く同じ現場の人もいる」(その他/30代前半/男性/正社員/年収350万円)
昇級や異動の際に、評価基準の曖昧さを痛感した人もいるようだ。ひとつの評価が、時に従業員の明暗をわけることもある。いわば、その人の人生を動かすと言ってもいい。それだけに評価は慎重かつ、された側が納得できる根拠や理由がなくてはならないものだろう。