テレワーク実施後に有休取得率が減った理由「出勤者が少なく調整が困難」「生産性が低下して必要労働時間が増えた」 | キャリコネニュース
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テレワーク実施後に有休取得率が減った理由「出勤者が少なく調整が困難」「生産性が低下して必要労働時間が増えた」

テレワークの弊害は少なからずあるようだ

テレワークの弊害は少なからずあるようだ

東京商工リサーチは7月14日、新型コロナウイルスに関する調査結果を発表した。調査は6~7月にネット上で実施し、1万4602社から回答を得た。

新型コロナウイルスの発生で企業活動に「すでに影響が出ている」(78.6%)と答えたのは8割近くにのぼった。「現時点で影響は出ていないが、今後影響が出る可能性がある」(18.0%)を合わせると、大多数の企業で影響が見込まれているようだ。

新しい生活様式、マイナス影響は「飲食」「宿泊」などで顕著に

産業別で「すでに影響が出ている」の割合が最多だったのは「運輸業」(87.5%)だった。以降は「製造業」(83.4%)、「卸売業」(83.1%)、「小売業」(82.7%)などが上位に続いた。外出自粛やインバウンドの減少、在宅勤務の実施、ネット通販の増加などの生活様式の変化が大きな影響を与えているようだ。

また、宿泊業や旅行業、飲食業などが含まれる「サービス業他」(82.14%)なども8割を超えていた。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、国が示した「新しい生活様式」が業績に与えている影響を聞いたところ、4割が「マイナスの影響」(39.0%)と答えた。6月中旬発表の前回調査からは3.6ポイント減。経済活動が段階的に再開されていることなどから、悲壮感が緩和されたものとみられる。

このほか、過半数が「どちらとも言えない」(57.0%)と回答。業種別で「マイナスの影響」とした割合が最多だったのは「飲食店」(82.6%)で、次いで「生活関連サービス業」(72.7%)、「宿泊業」(71.6%)などが続いた。

一時的にテレワーク導入も「現在は取りやめた」は26%

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、在宅勤務・リモートワークを「現在、実施している」(31.0%)という企業は3割にのぼった。一方で「実施したが、現在は取りやめた」(26.7%)と答える企業も多く、経済活動の段階的な再開に伴い、勤務形態も”コロナ前”に戻りつつある様子がうかがえた。

回答企業の規模別では、大企業の55.2%が「現在、実施している」と答えたのに対し、中小企業では26.1%にとどまった。社内インフラの整備、人員充足度といった業務オペレーションの違いが背景にあるとみられる。

在宅勤務を「現在、実施している」と答えた企業に、社員の何割が実施しているかを聞くと、最多が「1割」(21.8%)で、次いで多かったのが「10割」(16.5%)とやや極端な結果だった。「5割以上」でまとめると計50.9%と約半数にのぼっている。

また、在宅勤務・リモートワーク実施後に「有休取得率が減った」(14.1%)という人は1割強いる。回答者に理由を聞くと、上位には「プライベート時間が増えたので有休の必要がなくなった」(407社)、「心身の負担が軽減され有休の必要がなくなった」(232社)という声が寄せられた。

一方で「出勤者が少なく有休取得の調整が困難になった」(118社)、「在宅勤務で生産性が低下し、必要労働時間が増えた」(52社)という声もある。このほかには、

「コロナの影響で休暇を取得しても行く先がない」
「オンオフの切り替えが曖昧になり、休暇を取るタイミングを逸している」

といった声もみられた。

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