社長の娘に「話が面白くない」と絡まれるも、自覚があるという男性は、なんとか我慢していたそうだ。すると黙っているのをいいことに、社長の娘は暴言を吐き続けたのだ。

「40歳前半なのに老けて見える、これじゃ社内でやっていけないとダメ出し」

社長の娘はホストクラブの面接と勘違いしていないだろうか。一方で容姿を貶された男性は、「普段からそんなに汚らしい格好はしていません。むしろ普通です」と心の中で憤りつつも、「この食事会で地雷を踏んだか？」と不安がよぎったようだ。ほぼ決まったと思われた採用を取り消されたくはないだろう。

一方で同席していた配属予定先の部署の人たちは、突如だんまりを決め込んだという。仮にも相手は社長の娘だからだろう。

「完全にアウェー状態。まぁたしかにおもしろい話はできないしけど、容姿をダメ出しするのはどうか、と一瞬キレそうになりましたが、むしろ今日この場は面接だということを再認識し、思いとどまりました」

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容姿を否定するような会社に「入りたくなかった」

大人の対応をするも翌日、採用を見送るという連絡が入った。だが仮に採用されたとしても、

「人の容姿を否定するような人が人事をやっている時点で、そんな会社には入りたくなかった」

と本音を吐露した男性。この時は黙ってはいられなかったようだ。電話口の人事担当に食事会での出来事をすべて話し、「非常に不快だった」と伝えた。

「それ以降、その会社がどうなったのかは知る由もありません。が、これまでの転職面接においては、一番不愉快で後味の悪い面接でした」

予定通り社長が食事会に来ていたら、男性は採用されていたかもしれない。だが次期社長という娘の本性を入社後に知るほうが悲劇だっただろう。