「なりたい職業」「将来の夢」は本当に必要? 理想を追いかけ「迷子」にならないために大事なこと | キャリコネニュース
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「なりたい職業」「将来の夢」は本当に必要? 理想を追いかけ「迷子」にならないために大事なこと

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個別指導塾を経営・運営し、1500人の生徒をサポートした、プロ家庭教師の妻鹿潤です。

私はキャリア支援会社の役員として、数多くの新卒・中途の方へのアドバイスもしています。

就活生からも、中高生の親御さんからも聞かれる、よくある質問のひとつに「私(わが子)に合った仕事・業界は?」があります。「世界のどこかに、自分に向いた最適な仕事」がある前提です。

幼稚園や小学校時代から「将来の夢は?」「なりたい職業は?」と聞かれ続けると、そう考えてしまうようになるのかもしれません。

より幸福になれるのは……

しかし、1000人以上から自己分析を聞いたうえでアドバイスをし、そしてその後の報告も受けてきた感想としては、「世界で1つだけの最適な仕事」は、そんなに簡単に見つかるものではありません。むしろ、それを探すうちに迷子になってしまった方にもたくさんお会いしました。

しかし、就職後の「幸福度」には、希望の業種・職種につけたかどうかよりも、次のようなポイントのほうが、より深く関連していると思います。

・職場の雰囲気、会社の社風
・同僚や顧客との人間関係
・自分の力が認めてもらえる環境
・福利厚生
・ワークライフバランス

仕事をしていると、周りから認めてもらえたとき、自分自身の現在に満足できたとき、人に喜んでもらえたとき、仲間とのつながりを感じたとき、自分の成長を感じたときなど、様々なポイントで幸せを感じられます。

逆に「この職業でないと絶対ダメ」という人はごく少数。そういう人は何か強い原体験・事情がある場合がほとんどです。

たとえば、「発達障害を乗り越えた経験を生かして、発達障害の子どもたちを支えたい」とか、「いじめで不登校になったとき、オンラインゲームの仲間に救われたので、ゲームを通じて同じような状況の人を支援したい」とか、そういったケースです。

では、そうした原体験、強い決意がない場合、どんな基準で仕事探しをすればいいのでしょうか?

ポイントは、これまでの人生で「大きな決断をした」ときを振り返って、「その時、本当は何を求めて決断していたのか」を明確にすることです。

例えば、大学で「なんとなく良さそうだから」入ったサークル・部活でも、実際にはメンバーの雰囲気、活動内容がガチなのか緩いのかなど、さまざまな要素を確認し、最終的には自分で決断して入っているはずです。

その時々で自分が何を重視していたのかを、きちんと振り返ることができれば、これまでの人生で自分が大切にしてきた本当のポイントが見えてくると思います。

「たった一つの理想的なお仕事」を追い求めて迷子になってしまわないように。この記事が少しでもみなさまの助けになれば嬉しいです。

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近影

【筆者プロフィール】】株式会社STORY CAREER取締役 妻鹿潤(めがじゅん)
関西学院大学法学部卒。塾コンサルタント・キャリアコンサルタント・プロ家庭教師などを通してのべ1500人以上の小中高生、保護者へ指導・学習アドバイスを行う。
大手教育会社時代は携わった教室が10か月で100人以上の生徒が入会する塾に。しかし志望校合格がゴールの既存教育に限界を感じ、「社会で生き抜く力」を身につける学習塾を起業。40~50点の大幅な点数アップを実現し、生徒のやる気を引き出すメソッドを確立。入塾待ちの塾となる。
現在はキャリアコンサルタントとして企業の採用支援、大学生・社会人のキャリア支援を行う。ほかにも塾コンサルティング、プロ家庭教師、不登校・発達障害の生徒の個別指導なども行っている。

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