旭化成グループが「住宅建設×DX」で取り組んだこと | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • 旭化成がグループをあげて取り組んだDXプロジェクトメンバーの生の声が聞ける。

こんな人におすすめ!

  • 大手企業におけるDXの成功例を知りたい人。
  • 建設業界、ハウスメーカーにおけるDXの取り組みを知りたい人。

3,000本を超えるボルト締結をデジタルで管理

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
DXに詳しいロボット
旭化成のDXの取り組みを分かりやすく発信する「Asahi Kasei DX チャンネル」のコンテンツで「住宅×DX」の事例だよ。「ボルト締結デジタル化」というプロジェクトで、AIが音を判定して自動的に止まるインパクトレンチを開発したという話だ。

例えば旭化成ホームズの「へーベルハウス」は、一棟あたり3,000本以上のボルトをインパクトレンチで締める作業があり、さらに締めたボルトを有資格者の検査員が目視で確認して赤いマジックインキで1本1本マーキングするという作業がある。
DXを学びたい男性
3,000本かあ、すごいな。でも付加価値の高い商品をお客様に買っていただくために、品質はおろそかにできないんだろうね。
DXに詳しいロボット
そうだね。でも、手間もさることながら、建設技能者不足という大問題もあり、いかにボルトを確実に締め、目視確認も不要にする方法の実現が課題になっていた。

ちょうど旭化成ホームズでは「GDX(現場DX)プロジェクト」が動いていて、社員間のコミュニケーション促進策などが提案されたけれど、真柄副社長が却下して、現場の生産性向上、施工技術の革新、現場のワクワク感にテーマを移したという。
DXを学びたい男性
それで、どういうDXが行われたの?
DXに詳しいロボット
インパクトレンチがボルトを締める「音」をAIが判定し、ボルトがきちんと閉まると自動で停止し、そのエビデンスを残す工具を作った。これによってボルト締結の作業の品質が向上し、「目視で確認」という作業もなくなったんだ。

蓄積データの活用で「DX」にさらなる拡がりの可能性

DXを学びたい男性
ボルトの締結具合を「音」で判定するの?
DXに詳しいロボット
旭化成では工場のテストにより、ボルトが締まる前後で音が変化することを把握しており、この反響音を0.1秒という一瞬でリアルタイムに判定し、工具を自動で停止させて、そのログをクラウドに上げるしくみになっているというよ。

そのためにも開発したのが「劣悪な環境でも音をしっかりとる技術」「高度なアルゴリズム」「リアルタイム判定」の3つだ。特に劣悪な環境でも緻密な音の変化を録ることが難しく、この部分の技術で特許を取得しているという。

また、集めた膨大な音データに対して音響工学に則った特徴量抽出を行い、リアルタイム判定を行うために旭化成エレクトロニクスの最新の信号処理LSIを使っている。
DXを学びたい男性
エビデンスを残す、っていうのは、その記録をデータベース化して、きちんと作業が行われていることを確認できるようになっているということか。
DXに詳しいロボット
その通り。「締結判定」の結果と、作業員の「音声ログ」による締結したボルトの情報をセットで管理し、作業後の検査工数をなくしてしまった。
DXを学びたい男性
旭化成ホームズの課題解決のために、グループのいろんな人が関わったんだね。
DXに詳しいロボット
プロジェクトメンバーがたくさん登場する「開発秘話の動画もぜひ見て欲しいんだけど、プロジェクトオーナーの副社長からベテランの旭化成フェロー、若手のエンジニアまで、さまざまな人たちが関わったことが分かる。

工具の開発や作業の効率化だけでなく、蓄積されたデータの分析、活用まで考えると、DXの取り組みにさらに広がりが出てくるのかもしれない。

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YouTube:【住宅×DX】AIが音を判定し、自動的に止まるインパクトレンチで品質・効率向上「ボルト締結デジタル化」

考察記事執筆:NDX編集部

【住宅×DX】AIが音を判定し、自動的に止まるインパクトレンチで品質・効率向上「ボルト締結デジタル化」の再生回数推移