「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」のS-FITがDX人材と賃貸仲介営業職を募集 不動産業界の生産性をデジタルで変革 | NEXT DX LEADER

NEXT DX LEADER

「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」のS-FITがDX人材と賃貸仲介営業職を募集 不動産業界の生産性をデジタルで変革

物件探しいつしてる? より

S-FIT本社(東京・六本木)のエントランス

S-FIT本社(東京・六本木)のエントランス

S-FIT(エスフィット)は、2003年設立の不動産会社です。2004年に個人向け賃貸仲介店舗「お部屋探しCAFE ヘヤギメ!」を東京・目黒に開店後、法人営業や賃貸管理、リノベーション事業や不動産開発など事業の幅を拡げ、業績を伸ばしてきました。

現在は人手不足時代の到来を踏まえ、AIなどのテクノロジーを活用した生産性向上に注力しています。そんな同社では、いまどんなポジションでどんな人を求めているのか。同社人事部 人事課課長の池田めぐみさんに話を聞きました。(文・構成:キャリコネニュース編集部)

「NEXT PROPERTY」をヴィジョンに掲げる

S-FIT 人事部 人事課課長 池田めぐみ:2007年、S-FITに新卒入社。採用チームの立ち上げに参画し、同社初の産休取得者として制度構築にも貢献。現在は人事部 課長として、多様な人材が活躍できる組織づくりを推進。

S-FIT 人事部 人事課課長 池田めぐみ:2007年、S-FITに新卒入社。採用チームの立ち上げに参画し、同社初の産休取得者として制度構築にも貢献。現在は人事部 課長として、多様な人材が活躍できる組織づくりを推進。

――御社は現在、どのような事業を行っていますか。

当社の事業には、大きく3つの柱があります。1つ目が不動産の賃貸仲介事業。2つ目が不動産の賃貸管理事業、これは業界内ではプロパティマネジメントとも呼ばれています。3つ目が不動産の売買・開発事業です。

当社の賃貸仲介事業の特徴は、「法人向け」「個人向け」で部門を分けていることです。企業の社宅探しに特化した法人営業部と、一般のお客様のご相談を受ける店舗事業部を設け、対応の専門性を高めています。賃貸仲介件数全体では全国11位ですが、法人向けでは最大手クラスです。

社員数は400人弱と少数精鋭です。同規模の会社ですと、賃貸仲介のみ、賃貸管理のみ、売買のみというところが多いですが、当社は3つの事業を1つの会社で営んでおり、ジョブローテーションを含めたキャリアパスが豊富なところも特徴です。

賃貸仲介を主軸にワンストップ不動産ソリューションを提供

賃貸仲介を主軸にワンストップ不動産ソリューションを提供

――現在はどのような方針で事業を運営しているのですか。

当社は、2025年度の新卒採用から「Be a Game Changer 不動産業界をデジタル変革する」というスローガンを掲げています。従来の不動産業界の常識にとらわれず、新しい発想とテクノロジーで課題を解決し、業界を変革する人財を求める想いを込めています。

不動産の賃貸仲介や賃貸管理を事業とする会社は全国に20万社以上、80万人近い人たちが従事していると言われます。今後人手不足が進む中で、従来の紙ベースの仕事や人海戦術を続けていけば、人件費が高騰して利益を圧迫し、持続が難しくなる会社も出てくるでしょう。

スマートフォン全盛の時代に、お客様が求めるサービスと業界の現状との乖離も大きくなっています。お客様の期待に応え、お客様の利便性を追求し、お客様に選ばれ続けていく――そういった会社であるために、従来のアナログな仕事のやり方を変える必要があります。

生産性を高め、今までにないサービスを開発するためには、デジタルの力が欠かせません。その意味では、DX部門だけでなく営業を含めたすべての人財に「デジタルのリテラシー」「学び続ける姿勢」が求められますし、それが当社の人財採用要件にもなっています。

データサイエンティストやデジタルマーケティングなどで採用強化

――現在どのようなキャリア採用に注力しているのですか。

DX部門を担当する経験者です。現在は不動産営業に携わっていた社員が、技術を勉強して業務に携わっています。彼らは現場の業務を経験して詳しく理解しており、何が課題かをよく知っています。

新たに入社してもらう方には、既存のメンバーとともに、いま何が課題になっているのかを知ってもらい、お持ちのITやDXの知識・スキルを活かして、どうやったらよりよくなるのか、便利になるのかを一緒に考えていただきたいです。

「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」の様子

「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」の様子

――具体的にはどのような職種になりますか。

大きく4つあります。1つ目は、情報セキュリティ担当です。デジタルサービスはお客様に安心安全に使っていただくことが大前提となりますので、セキュリティの基盤をしっかりと整えていくために、知見がある資格者の方を採用したいと考えています。

2つ目は、データサイエンティストです。業務で発生するデータの可視化に着手し、順調に進んでいるところですが、これを分析・活用して新しいサービスや事業にどうつなげていくかはこれからの段階です。これを一緒に考えてもらえる方を募集しています。

3つ目は、SNS運用なども含んだデジタルマーケティングの担当者です。現状の賃貸仲介事業は、大手不動産ポータルサイトの広告枠を買い、そこに物件情報を載せてお客様から反響をいただくのが一般的な手法になっています。

しかしそこには、広告費の値上がりなど集客コストが増加するリスクがあります。いかに自社でブランディングしてお客様を呼び込む力を強めていけるか、広告枠だけに頼らない集客方法を模索する必要性を感じており、新しいメンバーを探しています。

4つ目は、業務の自動化担当です。現在は生成AIサービスの力で、ITの知見がなくてもある程度できるスタッフが増えてきましたが、デジタルで効率化すべき業務はたくさんあります。現場の要望を可視化して、RPAなどでシステム化できるスタッフを探しています。

生産性向上は「不動産業界を“稼げる業界”にしたい」から

――DX部門以外で採用を注力している職種はありますか。

賃貸仲介の営業スタッフを募集しています。「個人向け」「法人向け」ではお客様の層が異なるものの、お客様にとっての理想のお部屋の条件を聞き出し、一緒に探す仕事という点では共通しています。

個人向けのサービスとしては、当社は首都圏で「お部屋探しCAFEヘヤギメ!」というカフェスタイルの店舗を運営しています。お客様の多くはウェブ経由で事前予約して来店されますが、オフラインでの飛び込み来店もあります。

一方、法人向けの場合は、当社と提携する企業の従業員が住む物件を探し、社宅として法人契約を締結します。社宅規程は賃料の上限やエリアなどが企業によって異なり、入居者が理解していない場合もあるので、あらかじめ各社の社宅規程を頭に入れてご紹介する必要があります。

なお、契約業務は専門チームが行っています。不動産会社によっては、集客から契約業務まですべて個人の責任で行わなければならないところもありますが、分業制を採ることでお客様の要望に寄り添う営業活動に集中できるのが当社の強みといえます。

法人営業の提携企業数。業績は業界トップクラス

法人営業の提携企業数。業績は業界トップクラス

――生産性向上が従業員に還元されるとモチベーションアップにつながります。

賃貸仲介をメイン事業としている不動産会社の初任給は、だいたい22万円くらいのところが多いと思いますが、当社は27万円からのスタートです。賃貸仲介業界としては年間休日も120日と、比較的多めの部類に入るのではないでしょうか。

当社は不動産業界を、働く人にとって“稼げる業界”にしたいと考えています。したがって、これまでのような「明るく元気で根性あります!」だけでなく、新しい仕事のやり方を考えたり、ITシステムなどの新しいツールをしっかり学んだりすることが必要になります。

逆に言うと、当社は「社員の皆さんにより高い生産性を求めている会社」ともいえます。賃貸仲介営業はやればやるだけ売上は上がるので、長時間労働が常態化しがちなのですが、一方で限られた時間の中で成果を残していくことも必要です。

評価の中には、コンプライアンスや社内ルールをきちんと守っているといった、売上高だけでない部分も含んでいます。それができないと業界として「稼げる未来」は見えてきませんが、やはり過去の成功体験をどうしても捨てきれない人もいて、「自分が若いころはこれでうまくいっていた」というベテランもいます。

しかし、今後同じやり方を続けても生産性は上がりません。経営トップも「これから人手不足が進む中で、限られた時間、限られた人員で、どうやって契約本数を上げるのかを日々考えよう」と繰り返しています。

先輩が後輩を育てるチームワークを大事にする社風

――御社の社内風土はどのようなものなのでしょうか。

当社はチームワークを非常に大切にしています。営業でも、インセンティブは個人の売上で決まりますが、チームの目標達成率も個人の評価に反映されますので、チームとして成果を上げる助け合いの精神が醸成されています。

私たちは、世の中にある不動産と、管理会社・物件を所有するオーナーさん、それから入居者様をつないで手数料をいただくフィービジネスをしています。ですから、どうしても当社でなければ成り立たないわけではないといえます。

それを、いかに当社で、自分で決めてもらえるか、と考えると、社員には「自分自身が商品である」という意識を持ってもらう必要があります。人が商品になると、先輩が後輩を一人前になるように育てていく必要があります。

先輩たちがしっかり教育し、後輩たちがしっかりとそれに応えて、チームのために頑張ろうというマインドにならなければ、会社は成長していきません。自分だけ売上が上がっていればいい、というような人は、当社にはカルチャーフィットしないかなと思います。

職場の様子。チームワークを重視

職場の様子。チームワークを重視

――具体的にどういう人が御社に合うでしょうか。

昔ながらかもしれませんが、当社は飲みニケーションのような文化もある会社です。それを好きだなって感じられる方は、楽しくお仕事していただけると思います。社員同士はプライベートでも仲がよく、そういうことが好きな方が比較的多いです。

最近はプライベートと仕事を切り分けたい方もいらっしゃるかと思いますが、当社の場合は、就業後にみんなでスポーツをやったり、同僚との飲み会に参加したりしながら、人間関係を強めることが好きな人の方が合うのかなと思います。

プライベートの空間だからこそ話せる内容があり、人となりを知ることによって、人間関係の絆が深まり、見えないところで成果につながってくることもあるようです。実際、仲のよいチームは業績もいいのです。その根拠をデータとしてお出しすることまではできないのですが、やはり人間関係がいいと成果も上がるのかな、と思います。

デジタルと「バイタリティが高く、学び続ける人」の両輪で

――社員の活躍支援のために取り組んでいることはありますか

研修に力を入れています。これまでは現場任せのOJTが主になっていた反省があり、新卒社員を対象としたOff-JTを行うようにしたところ、よりよい成果が出る期待が高まっています。そこで中途入社の方にも3カ月研修などを定期的に行い、育成に力を入れています。

特に賃貸仲介の店舗スタッフは、自分の店舗がすべてのようになりがちなので、他の店舗や職種の人たちと集まる機会となるOff-JTは大事だと感じています。現場から離れて、課題に感じていることを相談したり、他の人たちの取り組みを知ることで、改めて自分の立ち位置を俯瞰して理解し直したりすることもできるようです。

また、半期に1回、全社員を全国から集めてホテルの会場を借りて社員総会を開催し、年間1位の店舗やメンバー、新人賞の受賞者など優秀な成果を残した方を表彰しております。

業績優秀者表彰式の様子

業績優秀者表彰式の様子

――アナログな人間的な魅力とデジタルスキルの両輪が必要なのですね。

特に営業職の場合、ベースとしてさまざまなお客様に受け入れていただく必要があります。「第一印象がいい」とか「しっかりとお客様の気持ちをつかめる」といった素養が重要で、「バイタリティが高い」という基本は創業以来変わりません。

ただ、それだけではなく、デジタルリテラシーを高めて、システムを使いこなし、どういうふうに仕事をすればよりよくなるかを考えて、結果を残せる能力がほしいです。

現状維持ではなく、日々学び続けることが求められます。採用の場面でも、よりお客様のために成果を残したい、といった気持ちが強いかどうかをよく見ています。「バイタリティが高く、学び続ける人」と一緒に働きたいですね。

YouTube:物件探しいつしてる?

考察記事執筆:NDX編集部

物件探しいつしてる?の再生回数推移