「技術スキルがあったらどこの会社でも受かる」は勘違い | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • 現役の採用担当者がITエンジニアのキャリアの積み方について疑問に答えている。

こんな人におすすめ!

  • 「新卒でSIer」はよい選択なのか不安な就活生。
  • 年収を上げる方法について知りたいITエンジニア。
  • SIerの存在についてあまりよく思っていないマネージャー。

プロジェクトをスケジュールどおりに進める方が難しい

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことを学べるの?
DXに詳しいロボット
IT企業で現役のエンジニア採用担当を務めているYouTuber「IT菩薩モロー」さんが、SIerで働くことのメリットについて説明しているよ。

タイトルは“最大手SIerは「低スキルで自主性のないメンバーが最低限の進捗を出せる仕組み」で儲けてる? 裏側をはなします”で、なかなか深い意味が込められている。
DXを学びたい男性
最近SIerはあまりよくない評判を聞くけどね。
DXに詳しいロボット
入社してもプログラミングのスキルがつかないとか。本当は事業会社が内製化すべきところを、SIerが丸投げで請け負っているから日本のDXはダメなんだとか。

確かに米国のように解雇規制が緩ければ、プロジェクト単位の契約をして終わったら解散すればいいのだから、柔軟な内製化ができるのかもしれないね。でも、そこは文化が違うからしょうがない。

ただ、プログラミングのスキルについては、モローさんの考えは少し違うようだよ。エンジニアも年収600万円から700万円くらいの水準になると、プログラマーとしての開発スキルが求められなくなることも多いという。
DXを学びたい男性
それはどういうことなんだろう?
DXに詳しいロボット
ある程度年収が高い人の役割は、自分でプログラミングをすることではなく、例えばプロジェクト内でスキルにばらつきがあったときに、いかにクオリティをコントロールしてプロジェクト全体をスケジュールどおりに持っていくか、になるということだ。

つまり、「低スキルで自主性のないメンバーが最低限の進捗を出せる仕組み」を再現性をもって作れる力は大きな強みだということだね。だから「技術スキルがあったらどこの会社でも受かるんだ」という考えは勘違いで「本当に絶対しちゃダメ」だというんだ。

「ドキュメントや設計書を書く力」も大事

DXを学びたい男性
プロジェクト・マネジメントできる人の方が希少であると。
DXに詳しいロボット
できればスペシャリストとして生きていきたい人も少なくないと思うけど、プログラミングスキルだけで高年収を稼げるようになるには、相当飛び抜けていないと難しいということじゃないかな。

それに、スキルを活かして自分から問題を発見して解決できるエンジニアならいいけど、何をやればいいのか自分の頭で考えられず「言われたことしかできない」のでは、そんなにいい待遇を得られないという意味でもあるだろう。

一方でモローさんは、批判もある「SIerで働くこと」のメリットを2つあげていて、ひとつめは「報告・連絡・相談」「スケジュールをちゃんと守る」といった、社会人として当たり前のことが身につくところだという。
DXを学びたい男性
それはちょっと基本的すぎないかな(笑)。
DXに詳しいロボット
いや、そうでもないみたいよ。例えばベンチャーとかウェブ系企業だと、そのあたりが緩くて、技術と少し離れてコンサルタントのようなポジションを担うとか、自分で会社を経営するときなどには、弱みになってしまうという。

もうひとつのメリットは「ドキュメントや設計書を書く力」がつくこと。ドキュメントとは、ER図や画面遷移図、ケーブル設計図といったものを指す。要するに上流の仕事ってことだろう。

なお、こういう仕事ができるのは一次請けのSIerだけだと思いがちだけど、モローさんによると、エンドユーザーと直接コミュニケーションを取れる二次請けのSIerもあるし、そこで働くことで力がつくのでおすすめできるという。

「自分から課題を見つけて改善していける人」は稀

DXを学びたい男性
エンジニアが年収を上げるために必要なスキルは、そういう形で自分から磨かないといけないんだね。
DXに詳しいロボット
ただし中には、とにかくコードを書くのが速いけど、人とのコミュニケーションが苦手という人もいるよね。そういう人の場合は、やっぱりSIerに入るのは不向きだという。

要は、いくら熱心に働いていても「言われた通りにしか動けない人」はたくさんいるけど、「自分で課題を見つけて、自分からアプローチして改善していける人」は稀なので、そういう人は重宝されるということだね。

また、そういうポジションを意識してキャリアを積んでいくことも大事なんだろう。動画は1時間以上あって、これ以外にも興味深い論点がいくつもあったので、若手エンジニアの方はチェックしてみてはどうだろうか。

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YouTube:最大手SIerは「低スキルで自主性のないメンバーが最低限の進捗を出せる仕組み」で儲けてる? 裏側をはなします

考察記事執筆:NDX編集部

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