“耳”を奪いにくる老婆の霊「不気味な笑顔で”必ず取ってやる”と言われた一週間後……」
70代男性は、過去に社宅で不思議な体験をしたことがあるという。転勤で会社が用意した社宅に入居すると、金縛りにあったという。
「枕もとに女性と小さな子どもの親子が立っているのがわかりました。金縛り状態ですが何とか両手を合わせて、『南無阿弥陀、南無阿弥陀』と唱えました。すると金縛りが解け、親子の姿もなくなりました」
50代男性は、かなり強い霊感の持ち主で、「生きている人そのままの姿で見えてしまいます」と語る。
「最近は歩いている時や車を運転している時などにふっと見える感じで、すぐに消えてしまう場合が多いです。小さな頃は生きている人と区別がつかなかったです」
幼少期からハッキリと見えすぎてしまう男性だったが、高学年になるにつれ、「生きている人間かそうでないか」の区別がつくようになった。「季節に合わない服装で立ってる人に違和感があり、またその人の周りだけ時間が止まったような、空気が違うのを感じました」と振り返る。
「印象に残っているのは、雨の日に路上にうずくまっていた男性です。仕事に向かう際に地下鉄を利用するのですが、下車して階段を上がり、雨の降る日だったので傘をさして歩き始めました。すると、道路脇の花壇前に男性が座っていました」
ホームレスかな、と通り過ぎると”なんとも物悲しい気持ち”になったという。
「10歩も歩かずに振り返ると、さっきまでいた男性は消えていました。よくよくその姿を思い出すと、着ている作業着も髪も雨に打たれた様子はなく、不思議でなりません」
筆者の父も、この男性と同様「生きている人間」と同じようにハッキリと見えるタイプだ。「若い頃は見えすぎて大変だった」と言っていた。男性も識別できる力は身につけたとはいえ、普段の生活でここまでリアルな姿に遭遇すると、混乱してしまうこともあるだろう。
男性の耳をもぎ取ろうとする老婆「必ず取ってやる」
50代男性は金縛りによくあうという。その中でも30年前に経験した恐ろしい体験を教えてくれた。学生の頃、夜中に金縛りにあった。仰向きに寝ており、胸の上が重かったという。
「ふと”正体”を見てしまったのですが、私の上にまたがっていたのは、見知らぬ老婆でした。必死に私の耳をもぎとろうとしていました。目が合った瞬間になんとも言えない笑顔で『必ず取ってやる』と言って消えました」
目的はわからないが、男性の耳を奪おうとしていた老婆。これだけでも不気味な体験だが、その1週間後にさらに恐ろしいことが起こった。
「車で単独事故を起こしてしまいました。なんてことない直線道路で、なぜか民家の塀に衝突。入院3か月の重症でした。その時に看護師さんに言われた言葉が、『キレイにくっつきましたよ。右耳、ほぼ取れかかってましたから……』」
男性は「あの老婆の薄ら笑いを浮かべた顔が、暫くは頭から離れませんでした。今でも思い出します」と綴る。金縛りと事故は無関係だと思いたいが、老婆の不気味な笑みと言葉は、どうしても結び付けてたくなってしまう。耳を失わなかったのは不幸中の幸いかもしれない。
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