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「僕に何か憑いてない?」霊感ライターが見た上司を覆い尽くす”黒い靄”

黒い靄

黒い靄

【父と娘の心霊夜話】代々霊感の強い家系に生まれた筆者。特に父がとてつもなく強いのだが、筆者も幼少期からそこそこ不思議な経験をしている。

出産を経てアラフォーの今は落ち着いているのだが、大学時代から20代後半頃までは、結構敏感にいろいろなものを感じ取っていた。今回は上京して2年目、まだ20代前半だった頃の体験談を紹介する。(文:コティマム)

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20代の頃に見えた人の「色」

筆者は今でこそ在宅でフリーライターをしているが、数年前までテレビ局で芸能記者をしていた。さらにその前は記者ではなく映像制作に携わっており、上京して最初に関わったのもテレビ局の番組だった。

22~23歳の頃、ADとしてテレビ局で勤務していたのだが、この頃の筆者は霊感も結構冴え渡っていた。過去に恐ろしい「蛇女」と対峙したことがあるのだが、それもこの頃だった。

霊感と関係があるのかはわからないが、大学時代からこの頃は、人の周りに「色」が見えていた(今は見えない)。一般的にそれは「オーラ」と呼ばれるのかもしれないが、筆者はそれが「オーラ」なのかはよくわからない。でも「この人はオレンジ色」「この人は紫色」というように、見る人の周辺に「色」が見えていた。

当時も芸能取材をよくしていたのが、芸能人は顕著に「色」が出ている人が多かった。例えばある有名女優がインタビュー用の部屋に入ってきた瞬間、部屋中が一瞬にして金色に染まった。その女優から、燦々と太陽のように金色のオーラ(?)が放たれていた。某元プロレスラー兼レスリング指導者からは、常に真っ赤なオーラ(?)が放たれており、周囲が赤色の空気に染まっていた。

こんな感じで、当時は「色」が見えることが多く、上司や先輩、友人からも「色を見て」と言われることが多かった。芸能人のようにこちらから見ようとしなくても見える場合もあれば、しっかりと相手を見ないと見えない場合もあった。相手をじっくり見ることが続くと、疲れて鼻血が出たり頭痛がしたりするので、あまりたくさんの人を見ることはできなかった。また不思議なことに、自分自身の「色」は鏡を見ても見えなかった。

そして肝心の、「その色が何を意味するのか」「何色が良くて何色がダメなのか」は、私には全くわからなかった。「色」は「その人がその時に持っているイメージ」で、自分の感覚としては「色の良し悪し」ではなく「色の出方」の方が重要な気がした。例えばオレンジや黄色などの「明るい色」が必ずしも「良い色」いう訳でもなく、黒や茶色といった暗い色でも、良いイメージが湧く「色の出方」というものがあった。

筆者が「要注意だな」と思うのはたいてい、「色」がものすごく薄くなっていたり、そもそも本人自身が薄く見えたりする場合。また「黒色」に関していえば、黒光りするような鋭い色の場合は問題ないが、モクモクと靄がかかって本人を飲み込んでいるようなものは、恐ろしく感じた。相手の「色」がそういう風に見える時は、怪我や病気を勝手に心配していた。

上司から受けた驚きの告白

当時、筆者のことをとてもかわいがってくれる上司のプロデューサーがいた。その上司の「色」は通常、紺色と緑色に見えていた。だが、ある時からその上司の周りに、黒い靄が見え始めた。最初は少しだけだったのだが、どんどん靄の量が増えていく。本来の上司の「色」である紺色や緑色も、その黒い靄に囲まれて見えなくなっていった。

いつの間にか、その上司の体(特に上半身)に黒い靄がモクモクと絡みついていて、体全体を覆っている状態に。その上司がスタッフルームに来ると、上司の存在よりも先に「黒い物体」に気づくほど、その「黒い靄」の存在感は大きくなっていた。筆者は上司と会話する度に、「お体大丈夫ですか?」と常々聞くようになっていた。

そしてある日のこと。上司から「コティマムちゃん、今ちょっと時間ある? ジュースおごるよ」と声をかけられた。筆者は上司とスタッフルームを離れ、自販機と椅子がある休憩エリアへ。

おごってもらったドリンクを飲みながら、最初は仕事の話などをしていたのだが、会話がひと段落したタイミングで、上司からこう聞かれた。

「コティマムちゃん、あのさ。僕に何か憑いてない??」

上司は、筆者に霊感があることを知っている。なんとなく、呼ばれた時からこの話をするのではないかと思っていた。筆者は思いきって、今見えているものを伝えることにした。

「お伝えしようか迷っていたんですが、しばらく前から黒いモヤモヤが体中を囲っています。すごくモクモクしていて煙のようで、今も見えています。全身に巻きついていますが、特に上半身が濃いです。幽霊とかではないと思うのですが、正直、お体が心配なので病院に行ってください」

上司は、「あーー。やっぱりそうなのね」とうなだれた。

「実は僕、今ちょっとヤバイのよ……。それでね、休職することにしたの」

上司によると、しばらく前から番組の掛け持ちなどで激務が続き、とにかく体調が悪くなっていったとのこと。喘息や自律神経系を患ってしまい、普通に生活することも難しくなるほどに体が弱り、ドクターストップ状態に。

突然の病状と休職の告白に筆者も動揺したが、間違いなくこの靄の原因は体調不良によるものだと確信した。「この靄、幽霊じゃないから休んだら消えますよ! 大丈夫ですよ!」と筆者は上司に伝えた。

「幽霊じゃなくてよかった。実は少し前まで霊感がある芸能人と仕事してたんだけど、その人も僕の体を見てコティマムちゃんと同じこと言ってたわ!」

同じものを見ていたことに驚いたが、筆者は上司が休職できることに安心した。

その後すぐ上司は休職。復帰まで2年かかった。この間に筆者も映像から書く仕事へ転職したのだが、転職後も休職中の上司と会う機会はあった。その時にはもうすでに黒い靄は消えており、いつも通りの紺色と緑色が見えるだけだった。あれから10年以上経っているが、上司は復職して今も活躍している。

※キャリコネニュースでは引き続き「幽霊はいると思いますか?」のほか【緊急募集】三度目の緊急事態宣言、あなたが思うことや現在困っていることを教えてください共働き・片働きの不満などのアンケートを募集しています。

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