林修「勉強のできる子のノートほど汚い」と持論展開 大事なのは「書いていることを理解できる」かどうか
林氏は「勉強のできる子のノートほど汚い。たくさん(生徒を)見てきた中で、優秀だなって思う子の字は汚いことが多い」と自身の長い塾講師のキャリアで気づいた、賢い人の傾向を口にする。
それから、林氏は汚い字で書かれた自身の教え子の解答用紙を披露し、
「非常に優秀な成績で、楽々東京大学の理三に受かった女の子の答案です。本人は背も高くて可愛んですよ」
と才色兼備ではあったが、字は汚かったと話しスタジオ内を驚かせる。
そして、「優秀な人の字が汚いというのは、実は今に始まったことではないですよ」と語り、ミミズみたいな字が書かれたベートーヴェンの楽譜を見せ、
「『エリーゼのために』って曲がありますけど、実は『テリーゼのために』だったんですよ。字が汚くて読み間違って『エリーゼのために』って言ってるんですよ」
と誰もが知る曲も、天才音楽家の字の汚さが原因で、読み間違えられたまま広く知れ渡ったらしい。
「自分がわかれば良いんだから、これで良いんです」というタイプが優秀な子に多い
ただ林氏は、字が綺麗なことが悪いと言っているわけでなく、「学問においての字は、知を整理するほうが大切」と主張。字の上手い下手と知的能力の高い低いで4つのグループに分類した。
(1)字が綺麗で知の整理が上手な人
(2)字が綺麗だけど知の整理が下手な人
(3)字が汚くて知の整理が下手な人
(4)字が汚いけど知の整理が上手な人
林氏曰く「過去の優秀な生徒は、4のほうが1より多い」らしく、
「自分のまとめ方があって、『自分がわかれば良いんだから、僕はこれで良いんです』っていうタイプが優秀な子に多い」
と話す。誰かに読ませるためではなく、自身が理解できればそれで良いと考えて、ノートを取る子のほうが優秀なのだという。
さらに林氏は、「綺麗に書きなさい」とプレッシャーを与えるのではなく、
「大事なことは『書いていることが理解できる』、『理解しやすく情報をまとめている』かどうか」
「ノートは綺麗になっても中身を理解していない、自分なりの知の整理法が身に付かないということだと、それは本当に意味の無い時間なんじゃないか」
と綺麗な字を書くことにこだわらせず、物事を理解するための手段として字を書くことを意識させるべきだと語った。