若者「パチスロの目押しができない!」←最初からできる方が異常なので心配しなくて大丈夫!
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画像はイメージ
18歳の頃、初任給に惹かれて某パチンコホール企業に就職した。ところがいざ入社してみるとかなりスパルタンな研修を受け、昨日まで高校生だったような僕を含めた多くの新卒たちは面食らうことに。
それで恐らく数名はリタイアしたんだろうけど、いざ各々が様々なホールに配属されると、店ごとに怖い店長がいたりして、さらに戦々恐々。
最初から覚えるべきことも多く、必死にメモを取った。覚えてないと詰められるので。中でも一番苦労したのが、遊技台の仕様を把握することだった。
どういう仕組みで当たるのか。トラブルが発生したらどう解消するのか。知識自体は頑張れば頭に叩き込むことができる。
問題は、知識が通用しないケースだ。それがパチスロの目押しである。現在は店員が目押し代行をすることはタブーとなっているが、僕がホールにいた頃は当たり前のようにお客に目押しを頼まれることがあった。
が、さっぱりリールの図柄を見分けることができない日々が続き、お客にもだいぶメダルを使わせてしまった。やっとジャグラーで満足に目押しができるようになったのは、入社から2ヶ月は経過していた頃だろう。しかし当時のサミー系のリールはなんか癖があって、どうにも見分けにくくプライベートの時間を使ってだいぶ練習したっけなぁ。
そうしていつの間にか目押しはできるようになったが、僕はパチスロ依存症の人間になってしまった。何かを手に入れるためには、別の何かを失わなくてはならない。それが等価交換の原則だ(僕がいた店は非等価でしたが)。(文:松本みぞれ)
目押しをアプリで練習するってどうなの?
先日、5ちゃんねるに「【悲報】ワイ君スロットの目押しが出来ない」というスレッドが立っていた。スレ主は現在19歳。まだ酒も飲めない若者だ。そんな年齢からなぜギャンブルを……と思ってしまうが、こんな暗くて将来に希望も持てない今の日本に住んでるんだから、パチスロぐらいやってもいいか。
彼は目押しが全然成功しないと嘆いており「みんなどうやってるんや」とアドバイスを求めている。一応現在はパチスロシミュレーターアプリをインストールして、それを使って練習しているようだ。
が、実は昔からパチスロのシミュレーターというものは昔からハードを替えて色々出ているものの、これらはあんまり役に立たない。
やっぱり実機の挙動をしっかり反映はできないんだよね。液晶演出はそのまま移植できても、アナログ部分のリールに関してはどうにも実物とは動きも違うのだ。
リールというのは筐体内部のバックライトによって透過されており、これで特にボーナス図柄の視認性が高くなる。アプリなどではこの透過処理がイマイチ再現されていないため、目押しの練習をしようにも役に立たないことが多い。
だから極端な話、アプリは台の演出を楽しむだけのものと割り切って、目押しを練習するならやはり実機を打つ方が効率が良いということになる。
一応、スレッドには真っ当なアドバイスをするパチスロ打ちも多い。ちょっとだけ引用させていただきたい。
「(リール配列から)はみ出てるとこか色を見るんや」
「ボーナス図柄は大体透過処理されてるから光が透けてる。あと絵柄が大きいから回っててもはみ出してるのが見える。そしたら一周の回転速度同じやからタイミングで押せる」
「アプリは意味ない。低貸しかゲーセンでひたすら打てばすぐ慣れる」
慣れればボーナス以外の小役図柄もなんとなく識別できるようになる。というか、小役図柄を回転中のリールの中のどこにあるか意識して眺めるようになると、多分そんなに時間は掛からないうちに目押し力もメキメキ上達するはずだ。
あとは周囲の環境かな。明るい照明の店だと透過された図柄の視認性が著しく落ちる。そのため大抵のホールのパチスロコーナーの照明はパチンココーナーと比べて暗い。が、たまにパチスロコーナーも全然明るい店もある。そういう店は初心者は避けるべきかもしれない。ほんと見えにくいので。
それと、極端な話になるがパチスロ機のリールは1周0.78秒で回転している。この0.78秒のタイミングを見計らえば、揃えたい図柄が回って来るタイミングでストップボタンを押すことで誰でも目押しが完了する。
最近は目押し不要の機種ばかりなことが目押し力低下の原因か
スレ主はまだ19歳と若いが、動体視力もしっかりしている年代なのに目押しができないというのは本人的には悔しい部分もあるかもしれない。でもそれはもうしょうがない。目押しに関してはあんまり年齢とか関係なく、最初は誰もが「こんなのできないよ」と匙を投げる部分はある。
僕だって18歳で初めてお客のメダルで目押し代行をさせられた時、あらかじめ「まだ目押しできないんですが」と断った上で、それでもやらされて怒られることがあった。
「おめぇも目押しできねえだろうがよ」という言葉が前歯の裏まで出そうになったが、なんとか飲み下したものである。最初はできないことは当たり前。それでもやっぱり自分のお金で遊技すると、金が掛かってるだけあって本気で上達を狙うようになる。
そして当時は目押しができないとボーナス獲得枚数が如実に低下するというスペックの機種も多かったこともあり、高齢者以外はみんな目押しが当たり前にできていた。直視。いわゆるビタ押しができるユーザーも多かった。
翻ってここ数年は、そもそも目押しの必要がない台がかなり増えてきた。そのため、目押しはせず、適当押ししててもボーナスが揃うことが当たり前というか、パチスロってそういうものだと認識している新参ユーザーもだいぶ増えている。
メーカーもそういったライト層にあわせて版権モノの台を出しているきらいがあるが、そのせいで目押しができない人も割といるようになった。4コマも余裕がある簡単な目押しを何度も失敗し、首をかしげている若い子も見たし、昨年末にはそもそも何の図柄も見えてなくて、ボーナスを揃えることができない若者も見た。
そりゃそうだよね、勝手に図柄が揃う台が山のように増えている時代なんだし。しかもアニメの台とかでいきなりそういうことをやられると、ライトユーザーとしては抜き打ちで目押し力チェックをされたようなもので、面食らうに違いないのだ。そして、目押しができないって、やっぱ恥ずかしいのよ……周りの目もあるしさぁ。
ナビに従ってれば勝手にATでメダルが増えるといったような台ばかりがパチスロではく、むしろ何から何まで目押し必須で、取りこぼすとロスしちゃうような台というのが本来のパチスロ。だからこそ、目押しの練習は大事だ。
今は低貸しコーナーもあるので、ビギナーはまずそういった場所で目押し力を高めることが大事だ。少しでも身銭を切って練習することで、目押し力は高まる。
書(アプリ)を捨てよ、町(ホール)に出よ、である。