女性の憧れはとうに消え、ただの面倒くさい日常だけがそこにあった。例えばこんな要求をされたという。
「そんなに夕食はいらないから簡単なものでいいよ」
今や当然のように夕飯を要求してくるとは……。複雑な思いに駆られただろうが、家族以外の食事を用意し、生活空間を貸し出す負担は相当なものだ。
「断るのが苦手な性格」だという女性は、「界隈の知り合いも沢山いる彼女を無下にできない」という心理的な縛りもあり、奇妙な同居生活を続けてしまった。
しかし、ほどなく女性は心身の限界を迎えてしまった。彼女の外出中にこんなメールを送ったという。
「もう私は体力がしんどいので来ないでください」
相手は慌てて電話をかけてきたが、当時の女性はすでにボロボロだった。「家族以外の人と暮らすのは辛くなった」と伝えたが、彼女がどう返してきたかは全く覚えていないという。
「私自身がうつ病になってしまっていたので、記憶力も弱っていたのかも知れません」
と当時の深刻さを綴っている。
それ以来、一切の連絡を断った。しばらくはチャイムの音を聞いて「彼女では? と怯える毎日」が続いたという。「有名人」という肩書きに振り回され、自宅に招き入れた代償はあまりにも大きかった。
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