その後もペット可の新居を探していたが、案の定、彼は二世帯住宅でもないのに

「オカンが、2階は好きに使ってくれていいって言うから同居しない？」

と、犬をダシに再び同居を提案してきた。女性が折れないと見ると、「義実家にものすごく近いアパートばかり提案する」という始末で、部屋探しは進まない。その後なんとか新居が見つかり同居を始めたものの、結婚式の件でまたも揉める事態に。

「今度は結婚式を旅行先でやって、義実家と一緒の部屋、という凄まじく嫌な提案をされました。私の両親も一緒なのかと聞くと『考えてなかった』と」

一難去ってまた一難とはこのことだ。マザコンにしてもほどがある。結婚式の夜に親と一緒の部屋に泊まることを提案してきた彼に、心底ゾッとしたに違いない。一方で自分の両親は存在しないも同然と知り、ショックを受けたようだ。結末を次のように明かした。

「結婚しても、義実家との付き合いが面倒なのが目に見えていましたので、結婚届を出す直前でしたが破談にしました。別れるとなったら慰謝料だとか言い出したのですが、逆に彼の競馬好きを根拠に慰謝料請求、どちらも払わないというところで折り合いをつけました。以来、マザコンと聞くだけで鳥肌がたちます。結婚しなくてよかった」

災難続きだったが、結婚前に彼の本性に気づけたことは不幸中の幸いだったかも。