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女性活躍推進法の「行動計画」 対象企業の約3割は、届出が間に合ってない模様

「計画」だけ出しても意味はないけど

「計画」だけ出しても意味はないけど

安倍政権が掲げる看板政策のひとつ「女性活躍推進法」が、4月1日に全面施行された。労働者301人以上を雇う企業に、女性の採用率などの数値を盛り込んだ「行動計画」の策定と、ホームページなどでの公開が義務付けられた。

ところが厚労省の調査によると、4月1日時点で「行動計画」を届け出た対象企業は、全国平均で71.5%どまり。約3割の企業が間に合っていないようだ。4月1日時点での届出率が高かったのは秋田県(95.1%)、大分県(92.5%)、埼玉県(90.0%)。逆に低かったのは広島県(51.4%)、大阪府(51.9%)、沖縄県(53.4%)だった。

政府目標が30%なのに「当社は10%」とは公表しにくい?

岡山県では78.2%と全国平均を超えているが、「ワールドビジネスサテライト」(テレビ東京)で取り上げられた3月7日時点では、わずか3%。インタビューに応えた企業の人事担当者からは、対応に戸惑う声が漏れていた。

「本音としては、どうしたらいいか分からない状態」(機械メーカー)
「女性活躍は(これまで特に)意識してこなかったので、会社に及ぼす影響や、あまり前面に『女性、女性』とやると、男性社員にどんな影響が出るか」(科学系メーカー)

未届けの企業にも同じような戸惑いがあるのだろう。確かに「男性社会」で女性活躍を強調すると、軋轢が生じるのかもしれない。男性社員が8割以上という製造業の総務担当者は、匿名を条件にこう本音を漏らした。

「たとえば『管理職の30%を女性に』とか、数字が独り歩きしている。そういった中で、当社の目標は15%とか10%とかって公表できないですよね。立法の精神は尊いですが、すべての業種を同じに扱われても困るよね(という話)」

ある部品メーカーは「まだマイナンバー対策に追われていて、女性活躍推進法まで手が回らない」と混乱を隠せない。

ウェザーニューズ社も「意見のまとめに相当の時間がかかった」

社員の3割以上が女性というウェザーニューズ社(千葉市美浜区)は、女性社員の要望を受け、採算度外視で5000万円の費用をかけて社内に保育所を作った。そんな女性が活躍できそうな会社でさえ、取りまとめは楽ではなかったようだ。

「いろいろな考え方があり、(行動計画書の作成には)社内で意見をまとめるのに相当の時間がかかった」(取締役の吉武正憲氏)

こうした企業の混乱を察知して、人材派遣会社のパソナ(東京・千代田区)は、対応をサポートする「ウーマンズワークスタイルサービス」を始めた。社内の環境調査や勤務状況のヒアリングなどを行い、管理職育成セミナーや家事代行などパッケージサービスは100万~300万円。別料金で行動計画書の作成も代行する。

プロジェクトリーダーの矢野さんは「目標の立て方が分からない、どう行動したらいいか分からない、計画を作った後も実行するパワーをかけられない会社もありますので」と、ニーズの高さがあることをうかがわせた。

書類作成担当者だけが頭をひねっても何も変わらない

こうした状況を踏まえ大江麻理子キャスターは、横並び志向の企業に対し「イメージにも関わるので慎重になるのもわかるが、本来の目的を見失わないか心配」と苦言を呈すと、みずほ総研チーフエコノミストの高田創氏は、企業が努力すべき姿勢をこう説いた。

「新しい企業カルチャーを作っていく、イノベーションのための多様化だということを見失わないこと。そこを見失って数値だけ追うと、バックラッシュ(反動)が起きて、やっぱりダメだったとなる」

加えて、「社内に(古い価値観に捉われる)”粘土層”があると、トップが掛け声をかけても社内に浸透していかない」と指摘。「時間はかかるが、(イノベーションの)1つの大きなきっかけ。地道に段階を踏んでやっていくしかないでしょうね」と説明した。

業種によっては女性不在が否定されるものではないとは思う一方、時代の流れを受けて真剣に取り組もうとすれば、可能性を徹底的に追求し、組織の体制を根底から変えなくてはならない企業もあるはずだ。書類を作成する人事担当者たちばかりが頭をひねったところでどうしようもない問題だと感じた。(ライター:okei)

あわせてよみたい:「女性活躍推進法」に反対する人々 「数値目標で管理職になったと思われたくない」という女性も

 

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