女性は子どもの大学進学に備え、コツコツ貯金に励んできたが、私立大学の理系・医療系への進学は「想定外だった」という。
「文系の大学進学を想定し、学費は年間100万円を見込んでいました。それが、倍以上の学費がかかることになって困っています。塾や受験などで、貯金は使い切ってしまいました」
女性は「奨学金申請を娘にお願いしています」と語るが、それでも将来への不安は尽きない。貯金を使い果たす前に、奨学金を申し込むべきだったと悔やまれる。
京都府の40代前半女性(その他/個人事業主/子ども2人/世帯年収1200万円)は今まさに、教育費の貯金に精を出している最中だ。女性は「子どもの留学や大学進学のために貯金してあげたい」といいつつ、
「高校無償化は対象外だし、来年から児童手当ももらえなくなる。衣服や旅行は普通かやや安めのラインを選び、無駄遣いをしないように心がけている。質素な生活を強いられ、本当に世帯年収1200万円か?と疑いたくなる」
と不満を吐露した。
「もともと贅沢嗜好ではないので普通に暮らせてはいるが、それだけ」
福島県に住む60代前半女性は専業主婦。女性の夫は定年退職後も子会社社長に就任し、年収1300万円を稼いでいる。しかし女性は「年齢的にも枯れ始めているし、もともと贅沢嗜好ではないので普通に暮らせてはいるが、それだけ」と悲観的だ。
「隣県に娘夫婦と孫が住んでいるが、生活が安定しないのでときどき援助をしており、自分たちの貯蓄まで手が回らない。また、新幹線で3時間のところに実母が一人暮らしをしており、月1回介護のために会いに行くが、この交通費が馬鹿にならない」
女性は「年金も年々減らされている。老後資金を得るために『選挙に出るか』と本気で思う」と胸中を明かす。年収1300万円を手にしても、心安らかな生活が手に入るとは限らないとは、人生の何に重きを置くべきか考えさせられてしまう。
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