レジ袋の有料化に伴い、業務に支障をきたすようになった小売店は多い。ショッピングセンターに勤務する大阪府の40代女性からは、
「レジのスピードが、かなり遅くなった」
と不満を漏らす。また大阪府の50代女性が働くスーパーマーケットでは、「環境に優しいレジ袋を無料で提供しています」という。
それにも関わらず「有料じゃない=違法、と勘違いするお客様から怒られることが多いです」と述べている。今回は2人の女性が明かす売場の現状を見ていこう。(文:鹿賀大資)
「レジ袋いりますか?」アナウンスが流れるレジを導入したものの…
兵庫県の40代女性が勤務するコンビニエンスストアでは、商品スキャンと同時に「レジ袋はご入用でしょうか?」というアナウンスが流れるレジスターを導入。しかし現状は店員が再び聞かないと、客からの返事がない。女性は「結局のところ二度手間」と状況を説明する。
「コロナ対策でレジ前にビニールカーテンを設置した上に、店員もお客さんもマスクをしているので意思疎通が難しいです。レジ袋の有無を相手に聞こえる声量で、アイコンタクトも心がけています。でも下を向いていたり、返事もどちらか判断に困る小声や頷き方なので何度も聞き直しています」
そうしたことから「一人当たりの時間がかかってしまう」という。女性はモラルのない客についても綴る。
「会計後にすぐ店を出たいのか、お金を払う前に持参した袋やバッグに入れてしまう人もいます。せめて『入れていいですか?』くらい聞いてから行動するのがマナーじゃないでしょうか。中には会計したつもりで出て行こうとする人もいます」
またレジ袋を出す必要のない商品にテープを貼ろうとしたら「何で貼るんだ!」と怒鳴られ、説明をしたが同じことを繰り返し言ってきた客もいたそうだ。
「レジで袋詰めをする客」に対する店員のホンネ
同じくコンビニエンスストアで働く埼玉県の30代女性は、客には言えない本音を明かす。
客の中には持参したマイバッグやビニール袋に、自身で詰め込む人もいる。それについて「助かるんですが、入れ終わるのを待ってる間が嫌です」と述べつつ、「お客様も焦ってしまうので申し訳ない気がしてしまいます」という。それとは別に、
「たくさんの商品を手で抱えて持ち帰るお客様が多々います。そして案の定、落とされるお客様が大半です。ましてや抱えた商品の中にセルフのコーヒーがあり、それを落とされた場合は新しいカップを提供せざるを得ません。それにこぼしたコーヒーや氷を拭く作業まで増えて、非常に困ります」
女性は商品を抱えても「1~2個ならいいです」と前置きした上で、「大きい物やかさばるものを買った時は袋を購入するか、マイバッグを持ってきてください!」と訴えている。
※キャリコネニュースでは引き続き【店員】ビニール袋有料化で困っていることや派遣社員の不満に関するアンケートを募集しています。