外出自粛や緊急事態宣言、収入の減少……新型コロナウイルスの影響で鬱屈が溜まる人は多い。それが原因で人間関係のトラブルに発展した人も少なくない。キャリコネニュース読者からも、
「金の問題で夫婦喧嘩が多くなった」(静岡県/50代男性/サービス系)
「知り合いに金を貸したが、返済してくれない」(愛知県/50代男性/個人事業主)
といった声が寄せられている。東京都で事務・管理職をする30代女性は、友情にヒビが入りそうだという。
「友人は自粛中で暇なのか、出会い系アプリで知り合った彼氏の家に入り浸っている。私はテレワークだが忙しい。それなのに友人が惚気話をしてくるので、彼女のLINEは開けずに無視している」
今回は鹿児島県のショップに勤務する30代女性が経験した、コロナによって生じた同僚との”もつれ話”を紹介する。(文:鹿賀大資)
「今ライブとかそういう集まりに参加するのはやめた方が良いんじゃないですか」
女性が働く店舗には、計4人のスタッフがいる。曲者の店長をはじめ、それを上回る癖の強さで自己主張が強いスタッフ、そして女性が唯一「気が合う」というA子の3人だ。女性はA子について、
「温和な性格で、それなりに意見も一致する間柄でした。他の2人に対する不満も、お互いになだめあいながらやってきました」
という。しかしコロナ騒動により、2人の間には徐々に亀裂が生じた。それは緊急事態宣言が発令される少し前の時期で、店舗が時短営業をしていた頃だったという。女性は当時、よくプライベートで音楽イベントに参加していた。
「A子さんもそのことを知っていて、『今ライブとかそういう集まりに参加するのはやめた方が良いんじゃないですか』と言われました。その時は確かに、それはそうかもと思い、結局イベントに行くことをやめました」
その際、A子は「2週間は自宅で待機していた方がよいかもしれませんよ」とも言っていた。ところがその夜、別の部署で働くスタッフから送られてきた飲み会の動画を見て、A子が参加していたことが分かった。
「あれだけのことを言っておきながら自分はどうなの……」
そのスタッフから回って来た動画は、「”今みんなで飲んでる~”という感じのよくある若者のにぎやかな風景」だったという。部屋には8人ほどおり、密の状態だった。
「ソーシャルディスタンスどころではないのが一目瞭然でした。私の音楽イベントよりむしろそっちの方が、いざとなったらクラスターが発生しそうな感じですよ。A子さんには、あれだけのことを言っておきながら自分はどうなの……という疑問を持ちました」
女性が動画を見たことは、A子には伝えていない。そのため女性は「おそらくA子さんは、飲み会があったことを私が知らないと思っているでしょう」という。
「だから私だけが知り得る、私の中で信頼というものが崩れた瞬間でした」
と綴っている。
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