終息時期が長期化すると思う理由を聞くと、
「無症状・軽症者などの隠れ感染者を拾い上げていないので、院内感染、家族内感染が持続する」(50代・一般内科・開業医)
「自粛をすれば感染スピードは抑えられるが、経済活動や海外との渡航再開によって、さらなる感染が広がってしまう」(30代・小児科・勤務医)
などと経済活動が医療の障壁になり得る、とする意見が目立った。
次いで、多かったのは「2020年8~9月」(20.0%)という意見。回答者からは「順調に感染者が減少した場合、流行曲線から推測して、少なくとも残り3か月程度はかかると考えられるため」(20代・一般内科・勤務医)、「緊急事態宣言終了後もある程度自粛を心がければ終息可能」(50代・一般外科・勤務医)と最短で終息するケースとして”今夏”を挙げる人が多かった。
このほかにも「2020年10~12月」(16.0%)とした医師からは「例年のコロナウイルスは、高温多湿に弱いと言われているため」(30代・耳鼻咽喉科・勤務医)という声も。一方で「2021年4~6月」(14.9%)と答えた人からは
「第2波以降の感染増加は今後も起こり、それらが終息するには、全世界の流行状況からも最低1年はかかる」(60代・産婦人科・開業医)
「コロナを恐れなくなる社会が来て、ワクチンが行き届き、アビガンが開業医で処方できるようになるのはこのくらいかかる」(40代・内科・開業医)
などと北海道や海外で話題になった”第2波”の感染拡大や、新型コロナの治療薬候補として効果が期待される”アビガン”が承認され、普及する時期を根拠に挙げる声が多かった。
「オンライン飲み会での飲み過ぎに注意」
また、新型コロナウイルスの感染予防に限らず、外出自粛中に健康面で気を付けた方がいいことを聞くと、さまざまな回答が寄せられた。運動不足の対策としては
「今やYouTubeなどでトレーニング系の動画もたくさん出ているので、それらを使って楽しみながら運動するのがいい」(40代・一般内科・勤務医)
「密にならないように人との間隔をあけて、家の周りの屋外を散歩すること」(60代・整形外科・勤務医)
と感染予防をしながらも、軽度の運動を勧める医師が多い。また、中には「自宅の片付けも結構な運動量になる」という声もあった。
このほか、メンタルヘルスの悪化を防ぐ方法としては
「家族や、テレビ電話などを利用した他人とのコミュニケーションを取る」(40代・神経内科・勤務医)
「一人の場所、時間を家族がそれぞれ確保すること」(50代・小児科・開業医)
などと家族との間に程良い距離感を保つことが良いとされるようだ。また、精神科医は「よく笑うこと」(60代・精神科・勤務医)とも回答。当たり前のようで、意外とできていない人も多いのではないだろうか。
さらに、依存症リスクの対策としては「オンライン飲み会が流行していますが、飲みすぎには注意」(30代・小児科・勤務医)などと酒やゲーム、過度な筋トレなどを挙げる医師もいた。