このほか、同社はショーやパレードの休止に伴い、業務が減少したダンサーら一部の契約社員には配置転換を実施。合意ができない場合は退職などを促すという。
JR西日本も、冬の賞与を減額することで既に労組と合意したことが12日に報じられている。同社の春の労使交渉では、冬の賞与に当たる一時金として2.69か月分支給することで合意。だが、その後の新型コロナウイルスによる業績悪化により再交渉に踏み切る。具体的な支給額は改めて協議するという。
JTBの労使でも、社員約1万3000人の冬の賞与を支給しないことを決定したと7月に報じられていた。新型コロナウイルスの感染拡大で旅行需要が急減し、3月期の売上は前年比5.8%減、営業利益は78.0%減だった。冬季賞与の支給見送りは少なくとも1989年以降で初めてという。
ツイッターでも、業績悪化の煽りを受けた人から「冬のボーナス無しらしい」「冬のボーナスに関わる大事な話があるらしく……休みだけど来た」といった投稿が相次いでいる。
日本生命保険が9180人を対象に実施した今年の夏のボーナスに関する調査では、3割が「前年から支給額が減った」(30.1%)と回答。平均支給額は、約5万6000円減の約55万4000円だった。夏季賞与については、なんとか支給額を維持した企業も多かったとみられる。
ニッセイ基礎研究所のチーフエコノミストは、調査結果を受けて
「新型コロナウイルス感染症の影響が顕在化する前に支給額の決定をしている企業も多く、冬以降のボーナスはさらに厳しい結果となる可能性が高いと思われます」
と分析していた。