一時のどの店舗でもマスクが売っていない状態からすれば、品薄は改善されたといえる。しかし、ドラッグストアなどで不織布マスクの生産国を見ると多くが中国製だ。
市場には国産のマスクもあるにはあるが、シャープのマスクは50枚入り税別2980円(送料別)で抽選販売、トータルベネフィット販売のマスクは50枚入り税別3250円で10万枚限定販売と、すぐに手に入るものではなく、”安価”とはいえない。
そんな中での規制廃止に、ネット上では「廃止する意味ある?」「時期尚早」といった声が相次いだ。
「安倍政権はなにを考えてるんや。まだ国産マスクも、箱マスクもたくさんないし、安くないし、足りてないやろ」
「品薄が改善したといっても並んでいるのは中国の謎メーカー製マスクばかりだからな。日本製マスクやアルコール類はまだまだ品薄」
そもそも、品薄が解消したのは転売を法律で取り締まっていたからだろう。ここで廃止となるとまた元の状態に戻ってしまう可能性がある。
国民生活安定緊急措置法の第三条では、国民生活との関連が高い物資の価格が高騰するおそれがある時は、政令で価格の安定を図るべき物資として指定できるとしているが、その事態が消滅したと認められる場合は指定が解除される、としている。
市場としてはマスクの価格も以前と比較して安定したといえる。しかし依然として国内の感染状況は収束していない。秋から冬にかけてはさらなる感染拡大も懸念されるため、転売規制の廃止でまたマスクや消毒用アルコールなどが品薄になるのではないかと国民に不安が広がっているようだ。