なんだかんだ言って、収入と幸福度は関係がある。内閣府によると世帯年収と幸福感は比例していく傾向にあり、全体の平均指数は10段階評価で6.41だった(2014年調べ)。
ではその指数に近い世帯年収400~600万円(指数6.5強)は、日々の生活についてどのように感じているのだろうか。(文:鹿賀大資)
「幸福度は年収400万でも500万でも変わりません」
東京都の20代女性は、金融・保険系の会社で年収500万円。しかし「年収1000万ぐらいないと、本当に満足いく幸せって手には入らない気がする」という。
「かつては年収400万で満足していた時期もありました。でも自分の将来のために、頑張って年収を500万に上げました。いずれは結婚して、子育てでお金を稼げない時間のことなども考えましたので」
しかし女性が現在の年収になると同時に、同居する母が「ほとんど働かなくなりました」と続ける。
「500万になったからとはいえ、東京23区の平均所得には及びません。私が住む足立区の平均よりは上ですが……。これが高額所得者の多い港区に住んでいたら、母も働くのでしょうけど」
女性には、親を楽にさせたい気持ちがある。しかし現状は「そのバランスがとれない」という。その上で「幸福度は年収400万でも500万でも変わりません」と述べ、現在の年収については「独り暮らしなら少し余裕があるぐらいでしょう」と書いている。
「まともに貯金できるほどの額をもらえず、税金も高すぎて生活すらキツい」
サービス系企業に勤務する埼玉県の30代男性は、去年の年収が400万円だった。今年になって転職をしているが、年収は280~300万円と激減する見込み。こうしたことから、
「まともに貯金できるほどの額をもらえず、税金も高すぎて生活すらキツい。何がGO TOだ、馬鹿か」
と憤りを隠せない。
石川県の30代女性の世帯年収は600万円。本来はフルタイムでの勤務を希望しているが、育児のためにパート・アルバイトにとどまっている。女性には幼稚園に通う子どもがおり、働く時間は日々の送迎で時間を制限されてしまう。
また子どもを21時までに寝かせるとなると、どうしても20時には布団に入れなければならなり。女性は「これが、母親がフルに働けない場合の環境!」と強調している。
メーカー系勤務の埼玉県の20代女性も、夫婦共働きで世帯年収が約600万円。子どもはおらず「月に11万円くらいは貯金できている」という。お互いに仕事もあり、平日はコンビニ弁当や総菜などで済ませることが多い。
家事も“家電まかせ”といった生活スタイルのため「出費はかさむ」という。現状については、「あまり余裕はない。これから子どもが出来たら生活は厳しくなると思う」とのことだ。
ほかには、
「特に不満なく暮らせている」(30代男性/埼玉県/世帯年収550万円)
「質素に生活をすれば問題ない」(30代男性/兵庫県/500万円)
「働き方を考えると、満足しています。管理職なので時間は基本的に自由です」(40代女性/宮城県/流通・小売系/世帯年収550万円)
といった声も寄せられていた。
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