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「管理職になりたくない」という女性に伝えたいこと 裁量が大きくなれば働き方の自由度も上がる

管理職になるメリットとは

管理職になるメリットとは

最近は結婚をして子どもができた後も働く女性が増えていますが、管理職クラスの女性はまだまだ少ないと言わざるを得ません。

ソニー生命の調査によると働く女性のうち、管理職への打診があれば受けてみたい、という人は2割以下。気持ち的な部分でも、管理職になることに消極的な女性が多数派なようです。

私もここ8年間で多くの子育て女性の採用・マネジメントに関わってきましたが、特に子育て中になると、今の日本はキャリアに対して前向きに考えにくいというのは同じ母として気持ちもわかります。

理由としては、「結局自分が家事育児のほとんどを担わなければならない。働く時間も増やせないし、責任や心の負担を増やしたくない」という方が最も多い印象です。(文:時短ママ戦略活用アドバイザー谷平優美)

夫との収入差が少ないほうが話し合いやすい

非常にパフォーマンスが高い優秀な人でも「自分が家事育児をやるしかない」という呪縛からなかなか抜けられないようです。夫の働き方や家事分担を変えようとするより自分がやったほうが早いとなりがちなので、扶養内希望の人も多く、社会にとってもこの労働力を経済に生かせないことは損失だと感じます。

充実した託児環境や、夫婦の適切な家事分担といった「希望すれば夫婦ともに同等に稼げる(子どもにも悪影響がない)」という状況はまだ先になるかもしれません。しかし、やはり職場の「業務効率化と長時間労働是正」「男女の役割意識の是正」は上記の課題解消に欠かせません。

女性側も夫と収入差があるとますます家庭内での話し合いが進展しづらく、いつまでたっても遠慮してしまい、結果的にキャリアも低空飛行のままとなりやすくなります。

女性管理職の候補者を育成して、決裁者(=収入の高い女性)が増えていくことは、職場だけでなく、家庭を含めた社会全体の性差役割意識の是正にも繋がっていくでしょう。収入差に関わらず、お互いを尊重する夫婦関係を築くことはもちろん大事ですが、やはり能力開発の差=賃金差が、女性の地位向上を妨げる大きな要因になっているように思います。

だからこそ、無理やり下駄をはかせろということではなく、まずは男女に関わらず、「同等の期待と機会」を提供していくべきです。厳しい経験や失敗もたくさん積ませ、管理職候補を育ててていく必要があります。(もちろん適切にフォローは必要で、丸投げや背中を見てろ、という育成方法は多くの女性には向いていません)

最初から管理職に適応できる人なんてそういない

また、「自分には管理職は向いていない」「自信がない」という女性が多いのもハードルになっています。そもそも管理職を打診してきた時点で会社はポテンシャルがあると判断しているのですから、まず自分を認めてあげてください。最初から管理職にバッチリ向いている人なんてそういません。大事なことは学んでいくという姿勢で、失敗はあるものだと思って踏み出してはどうでしょうか?

いま現在管理職であっても、まだまだ役割に追い付いていないという方もいます。8年やっている私も自信は特にないし、良きリーダーにはまだまだ遠いな、と未だに思っています。

失敗しながら自分らしい管理職のあり方を見出してほしいのですが、どうしてもグイグイ引っ張る男性リーダー像をイメージしてしまい、自分のようなタイプにはできないと思ってる女性が多いです。

メンバーへの対応は子どもと同じように、1人1人タイプによって違っているほうが自然です。ガツガツ引っ張っていくリーダーではないけれど、逆にみんなの気持ちが吐き出しやすくて本音で話せる関係作りがしやすい、といったこともあります。

会社の仕組みにもよりますが、管理職になったほうが予定を組みやすかったり、自分で物事を決めやすいので、働き方の自由度が上がったという意見も多いものです。

管理職として働く上で得られるスキルは、子育て・夫婦コミュニケーションにも生かせます! いろんな先輩のいいとこどりをしながら、あなたらしいスタイルでぜひ挑戦してみてください。小さな一歩は、次に続く女性と娘たち世代の勇気につながると思います。

著者近影

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【筆者プロフィール】

谷平 優美

時短ママ戦略活用アドバイザー/株式会社ルバート代表取締役。早稲田大学商学部卒業後、総合人材サービス会社で新規事業立上げ・執行役員を経て、 株式会社リクルートエージェント(現リクルートキャリア)入社。WEB企画・マーケティング、法人営業を経て退職。出産前後には専業主婦やフリーランスも経験。サロン講師、就職講座講師やキャリアカウンセリングをしながら、無理ない子育て中の働き方を模索するも待機児童となり認証保育園を利用しながら活動。転職支援・キャリア教育に関わった経験と、出産後に感じた様々な社会への違和感に何か発信をしたいと2012年にママハピを創業。2018年、社名変更後は時短ママのジョブシェア体制で事業運営。J-WAVEやフジテレビライブニュースα、東洋経済、NewsPicksなどメディア実績多数。2児の母。

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