日本企業の「お客様は神様」精神がDXを妨げる? | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • 西山圭太著「DXの思考法 日本経済復活への最強戦略」のポイントが学べる。
  • 日本企業のDX推進を妨げているものは何か、を見抜くヒントが得られる。

こんな人におすすめ!

  • 「DXの思考法」を読みたいけど、まだ読めていない人。
  • DXなんてIT化でお茶を濁しておけばいい、と思っている経営者。
  • DXの本質をつかんで会社を変革していきたい、と考えているDX推進者。

経産省でDXを推進した局長が「思考法」を解説

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
DXに詳しいロボット
YouTuberのよしかんさんが、西山圭太氏の著書「DXの思考法 日本経済復活への最強戦略」(文藝春秋刊)を読み、ポイントを解説してくれているよ。

西山氏は、経済産業省の商務情報政策局長として国内企業のDXを推進した人で、現在は東京大学未来ビジョン研究センターで客員教授を務めている。著書を読まなければと思いながら、まだ読んでいないDX担当者はこの動画から入ってはどうだろうか。
DXを学びたい男性
話題になった本だけど、全部を動画で解説するのは難しいよね。
DXに詳しいロボット
動画ではよしかんさんが、書籍には入っていない「DXとは」という部分を補足したうえで、書籍の中から「抽象化の重要性」「抽象化のプロセスとディープラーニング」に焦点を当てて紹介している。

まず、「DXとは」の部分の補足が分かりやすかったし、本の紹介部分を理解するうえで役に立った。よく言われていることだけど、DXとは「時代の変化に合わせてビジネスモデルをがらりと変えましょう。そのために組織も文化も変えましょう」という意味なんだよね。

例えば自動車メーカーは、自動車を「製造」して「販売」することがこれまでのビジネスだったけど、顧客が求めているのは自動車の「保有」でもなければ「運転」でもなくなった。そういうニーズの変化やデジタル技術の進歩で、「カーシェアリング」「自動運転」が生まれており、そこに対応することがDXのポイントというわけだ。

「情報収集」からいきなり「具体化」に走る日本

DXを学びたい男性
「抽象化」の話はどういうことなの?
DXに詳しいロボット
詳しくは動画を見てほしいけど、日本と欧米の会社の顧客対応の違いを「お客様は神様」vs「要望の標準化」と表現しているところが面白かった。日本企業は顧客の要望に一つひとつ答えてしまう。「情報収集」からいきなり「具体化」に走ってしまうという。

でも、例えばドイツの会社では、「情報収集」「具体化」の間に「抽象化」をはさむ。個別の要望にそれぞれ答える前に、要望を並べて、傾向を見たり、相違点から本質を探ったりする「要望の抽象化」を行うという。

そのうえで、いきなりカスタマイズするのではなく、標準製品の仕様変更で対応したり、比較から導いた本質を踏まえた個別対応をしたりするという。これがDXとどう関係あるのか、ピンとこない人もいると思うけど……。
DXを学びたい男性
日本企業のスクラッチ開発志向がベンダーロックインをもたらし、SIerがガラパゴス化するのに対して、欧米企業は開発したパッケージソフトが全世界で使われて、デファクトスタンダードを獲得できる、みたいな話につながるのかな。
DXに詳しいロボット
そういうことかもしれない。そこは本を読んで確認してみたいけど、本の目次には「DXの要諦は「抽象化」にある」「抽象と具象を行き来する」という言葉がある。一見するとDXとは関わりが薄いように見える日本のビジネス慣行や「思考法」が、実はDXを妨げている、という話ではないかと思う。

よしかんさんは、IT部門が担当するのはIT化にすぎず、経営者や経営企画部門が関わらなければDXにならないと指摘していた。「DXの思考法」は単純なノウハウ本じゃないから要約は難しいけど、経営者が読んできちんと本質を理解し、経営判断に活かすべきではないかと思ったよ。

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YouTube:【ミレニアル世代】『DXの思考法 日本経済復活への最強戦略』西山圭太 解説・冨山和彦 Understanding DX way of thinking #398

考察記事執筆:NDX編集部

【ミレニアル世代】『DXの思考法 日本経済復活への最強戦略』西山圭太 解説・冨山和彦 Understanding DX way of thinking #398の再生回数推移

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