DX提唱者ストルターマン教授に聞く「なぜ日本の大企業は変化できないのか?」 | NEXT DX LEADER

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この動画で学べること

  • DXの概念を提唱したストルターマン教授による「変革のマネジメント論」が聞ける。

こんな人におすすめ!

  • 「うちの会社にDXは必要ない」と信じて疑わない会社経営者。
  • DXプロジェクトの成果が思わしくないと悩む推進リーダー。
  • DXの考え方の本質をもう一度学び直したいと考えている担当者。

最も驚いたのは「社会や組織の変化が予想より遅かったこと」

DXを学びたい男性
この動画ではどんなことが学べるの?
DXに詳しいロボット
2004年、約20年前に「DX(Digital Transformation)」という概念を提唱したエリック・ストルターマン教授と、デジタルトランスフォーメーション研究所代表取締役の荒瀬光宏さんが対談をしているよ。

荒瀬さんは「1冊目に読みたいDXの教科書」(SBクリエイティブ)という本も出していて、ストルターマン教授を自社のエグゼクティブアドバイザーに招いている。紹介する対談は、全部で7本あるうちの1本だ。
DXを学びたい男性
教授はなんて言ってるの?
DXに詳しいロボット
テクノロジーの変化については、当時から想像できたので特に驚きはなかったが、最も驚いたのは、社会や組織の変化が予想より遅かったことだと言っている。

DXという新しい世界にもっと早く移行すると思っていたが、DXへの取り組みを始めていない企業や政府がまだたくさんあることに驚いていたよ。
DXを学びたい男性
やっぱり、本格的なDXに未着手の会社はまだまだ多いんだね。どういう理由でそうなっているのかは聞いたのかな?
DXに詳しいロボット
まず「変化することは難しい」「変化は勇気を必要とする」「人々は変化を怖れる」ということを認めつつ、「組織にとって、ビジネスが今うまくいっていること自体が、大半の人を根本的な変化から遠ざけている」という。
DXを学びたい男性
まあ、うまくいっているなら変える必要はない、むしろ変えない方がいい。
DXに詳しいロボット
でも、事業環境が長年全く変わらない会社なんてないからね。危機感とか先を見る力の問題じゃないかな。

教授は、しばらくは現状維持でもいいが、求められている変化からあまりにも長く逃げていると「企業や組織は、ある日、深刻な問題に直面する」と言っている。そして、変化を阻むものとして「文化」「伝統」という言葉をあげている。

DXを阻むのは「成功の罠」

DXを学びたい男性
「文化」「伝統」の意識は、特に大企業には根強い。これまでその2つは、企業の強みの源泉のように扱われてきた。
DXに詳しいロボット
その中で変革を起こすのは非常に困難だとしつつ、教授は「これはリーダーシップの問題」「いい変化を起こすには、いい意味で強力なリーダーシップが必要」と指摘している。

この点はどうも日本企業だけでなく、教授が仕事で関わっている欧州や米国の企業でも同じだということだ。このような障壁を、荒瀬さんは「サクセストラップ」と呼んでいる。
DXを学びたい男性
成功の罠、ってこと?
DXに詳しいロボット
組織がかつて成し遂げた成功体験に基づいて作り上げた文化やルールが、新しい環境における足かせとなるということだ。名著「失敗の本質-日本軍の組織論的研究」(中公文庫)でも、「成功体験に対する過剰適応」はさまざまな問題をもたらしたと指摘されている。

現代の日本企業でも、経営者の高齢化問題が起こっていて、年功序列と相まって「サクセストラップ」を拡大させている。
DXを学びたい男性
それじゃ、日本企業にDXは無理ということ?
DXに詳しいロボット
教授は米国のスタートアップやテクノロジー企業の例を出し、「これらの企業のリーダーは、ほとんどの場合、40歳未満」と言っている。

これが解決策とはいえないだろうけど、いま日本の大企業はDX推進部門が、新しいテクノロジーをもったスタートアップに投資して、その技術を自社の事業に取り込もうとする動きはある。組織本体は変われなくても、そうやって外の力を呼び込むことは無駄じゃないんだろうね。

また、対談の5本目では「組織文化を変えるには、経営トップがリーダーシップを発揮しなければいけない」というテーマで話が進んでいるので、他の動画も見てみることをおすすめするよ。
YouTube:【DX提唱20周年対談①】DX提唱者エリック・ストルターマン教授に聞く1/7 DX提唱20年の変化は?

考察記事執筆:NDX編集部

【DX提唱20周年対談①】DX提唱者エリック・ストルターマン教授に聞く1/7 DX提唱20年の変化は?の再生回数推移

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