いかつい茶白の地域猫が食欲不振に!保護しようとするもキャリーバッグを見るなり一目散に逃げていった……(2) | キャリコネニュース
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いかつい茶白の地域猫が食欲不振に!保護しようとするもキャリーバッグを見るなり一目散に逃げていった……(2)

保護後、徐々に表情が柔らかくなっていった

子どもの頃から猫が好きでたまらない筆者は、ライターや編集者の仕事をする傍らで地域猫のボランティア活動を長年続けている。これまで一緒に暮らした猫の数は合計で17匹。このほかにも、保護後に里子として迎え入れられた猫たち、世話をしてきた地域猫も含めると関わった猫たちは60匹くらいになる。その中でも強烈な出会い方をした茶白猫がいる。

2018年2月の寒い日、茶白の地域猫が行方不明になり探していたら、別の茶白猫(その後、杏奈と名付けた)と近所の、杏の木がたくさん植えてある場所で出会った。

杏奈はメス猫とは思えないほど身体が大きく、体重は推定5キロくらいという、いかつい見た目をしていた。性格も強気で出会うなりシャーっと威嚇された。猫用のウェットフードを差し出すと猫パンチされたが、お腹をすかせておりペロッと食べた。

以来、毎日欠かさず、ご飯をあげに行った。すると少しずつ心を許してくれるようになり、半年ほど経った頃、私の自転車の近くでご飯を食べるようになった。その数カ月後には、首回りを少しだけ撫でられるようになった。(文:辻ひかり)

警戒心が強く、ご飯を食べ終わるとパッと逃げる

地域猫時代、毎日2回モリモリ食べていた

だが警戒心は強いままで、ご飯を食べ終わるとパッと逃げた。そして木登りをして、葉っぱや虫を追いかけて遊んでいた。外生活を謳歌している姿から、保護することはとても考えられなかった。

個人で活動しているため家で保護すると言っても限界がある。そのため、私は人馴れしている猫や子猫から保護している。保護後は里子に出すこともあれば、事情があり家で飼っている猫もいる。

一方で地域猫として暮らすには、ある条件をクリアしないとならない。それは繁殖しないための避妊、去勢手術を受けさせること。捕獲からリリースまでの一連の活動はTNRとも呼ばれる。自治体により細かな違いはあれど、この点はおそらくどこも共通だろう。地域猫の避妊、去勢手術をすると獣医は目印として片耳の先端をカットする。その形状から桜カットとも呼ばれており、見たことがある人も多いだろう。

だから私は見知らぬ猫に出会うと、まず必ず耳を見る。桜カットがなければTNRを急ぐ。ちなみに杏奈の場合、出会ったときから桜カットされていた。おそらく猫のボランティア活動をしている誰かが避妊手術を受けさせリリースしたものの、何らかの理由でほかの地域から移動してきたのだろう。猫は縄張り意識が強く、ほかの猫に負けて移動することがある。

食欲旺盛で元気だったのに、好物のご飯もほとんど食べなくなり……

保護後、ソファがお気に入りの場所に

杏奈に出会ってからあっという間に1年が経ち、2回目の冬がやってきた。冬から春にかけて、風邪をひく地域猫が特に多い。食欲旺盛な杏奈も例外ではなく、一段と冷えたある日のこと、好物のご飯をほとんど食べなかった。外にいる猫は食べないと生命に関わる。心配になり、その場でしばらく様子を見ることにした。

地域猫の具合が悪ければ、地域猫に理解がある獣医に診せることもある。だが問題はどうやって捕まえるかだ。食欲がない猫を、ご飯で釣る捕獲器で捕まえることはできない。弱っていると素手で捕まえられることがあるため、一か八か、捕獲器ではなくキャリーバッグを持っていった。しかし杏奈は、具合が悪いにもかかわらず、キャリーバッグを見るなり一目散に逃げてしまった。

どうなることかと心配したが、その翌日から持ち直し、ご飯を元通り食べるようになって一安心した。それから約1年半後、ついに杏奈を保護することとなる。エピソード(3)へ続く。

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