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学歴は社会に出たら関係ないと言われるが、実際のところはどうなのだろうか。生成AIが業務に浸透する昨今、仕事の現場では改めて基礎的な学力や思考力の重要性が問われているようだ。
投稿を寄せた東京都の40代男性(企画・マーケティング・経営・管理職/年収800万円)は、IT企業で広報を担当している。明治大学を卒業した彼は、学歴と仕事のパフォーマンスについて
「どこからが高学歴か、ということよりも、受験経験の有無というのが大きい気がします」
と切り出し、持論を語った。(文:篠原みつき)
「社会に出れば学歴は関係ない、これは本当。でも…」
男性は「『社会に出れば学歴は関係ない』とはよく言われることですが」と前提を示した上で、こう指摘する。
「これは半分正解で半分不正解だと思います。社会に出れば学歴は関係ない、これは本当。でも、社会に出たら読解力や論理的思考力が求められる、これも本当」
そして「結局のところ読解力や論理的思考力というのは、学力を鍛錬することで磨かれる性質のものなので、結果として高学歴な人の方がパフォーマンスが良い、というところに落ち着きます」と分析する。
男性は自身の経験上、「受験勉強の有無」による違いも実感しているという。
「同じレベルの大学を卒業した人でも、地元の県立高校からかなり努力して入った人と、進学校からほとんど勉強をしなかったとか、エスカレーター式に自動で入れた、という人とでは、特に読解力に明らかな差を感じることがあります」
生成AIは「思考能力に掛け算をするもの」
さらに男性は、この読解力や言語化能力が、生成AIが全盛の昨今において非常に重要だと説く。自身も非エンジニア系職種として、AIを企画の壁打ちや文章のリライト、推敲といった自分で作った「半完成品」のブラッシュアップに使っているというが、そこには明確な前提がある。
「つまり、生成AIはスゴイけど、まずは課題や企画を『言語化』しないと生成AIを使うところにまでたどり着けない。この『課題を言語化する力』や、その課題を解決するための『企画』のスタートラインに立つには、読解力や言語化能力は非常に重要だと感じます」
AIは思考能力を向上させるものと思われがちだが、実は「思考能力に掛け算をするもの」だと男性は感じている。
「ですので、もともとの言語化能力や思考能力が貧弱だと、いくらそこに生成AIで掛け算をしても結果として大きな能力のブースト(編注:押し上げ)にならない。一方、課題を言語化できる人は、その最初の言語化の質が高ければ高いほど生成AIによってかかるブーストも指数関数的に向上する」
「昭和的な詰め込み教育」のリバイバル
最初の言語化の質が高ければ高いほどAIの恩恵を受けられ、それが結果としてパフォーマンスの差になっていく。男性は日々の仕事でメンバーを見ながら、その違いをひしひしと感じているという。
「正直、ここの最初の読解力や言語化能力が低い人は今後かなり厳しい。受験勉強というのは、ある程度の『型』に合わせて勉強を進めれば自然と読解力や論理的思考が身につく最も効率的な力だと思います」「他にも、大学に入ってからもレポートや卒論などで高めることのできる能力です」
そのうえで、最後にこう考えを述べた。
「意外にもこうした昭和的な詰め込み教育も、令和の今になってリバイバルされていくのではないかと感じています」
AIが進化すればするほど、アナログな基礎学力の差が、仕事の成果に表れてしまうのかもしれない。
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