面接で「なぜ他社ではなく弊社を?」と聞かれたらどう答える?「無難に答えられるかを見てるだけ」という声も
面接では定番の質問というものがあるが、それでもどう答えればいいかは悩むものだ。「なぜ競合他社ではなく弊社でなければならないのですか?」という質問はその筆頭格だろう。
2ちゃんねるには5月12日、「『他社ではなく弊社でなければならない理由はなんですか?』← これマジでいくら考えても出てこないんだけど」というスレッドが立った。スレ主は、
「『人間が生きる理由はなんですか?』くらいの無理難題 」
と困惑している。
「それは私ではなく御社がPRすべきです」
就活生の中には確固たる志望動機を持って面接に臨む人もいるが、通常応募者は志望企業を複数持つのが普通のため、第1希望ではない企業の面接を受けることもある。どう答えていいか困ったり、不快に思ったりする人もいる。
スレッドでは、ストレートに答えればいいのでは、という回答が並ぶ。
「家が近い」
「給料いいし休みも多いからです(真顔) これでOK」
一読すると「この理由ではまずいだろう」というものばかりだが、長時間労働やサービス残業、パワハラなど劣悪な昨今の労働環境を考慮すれば、基本は定時退社で残業代が払われ、穏やかに働ける環境であればいい、という気持ちになるのもわからなくもない。
こうした背景からだろうか、「それは私ではなく御社がPRすべきです」と、採用担当者が応募者に対して「なぜ弊社は良い会社なのか」という説明をすべきだ、という意見もあった。
競合と比較したポジションや独自性・強みなどの客観的要素をつかむ
一方で、企業側も応募者から本心の回答を期待していない、という意見もある。
「内容じゃなくてこういう質問に無難に答えられるかを見てるだけだからそれらしい言葉並べときゃ大丈夫」
企業側も、応募者が複数の企業の選考を受けていることくらい百も承知だ。「なぜ弊社でなければ?」という質問は、採用の決め手とする目的ではなく、質問に対する的確な回答ができるかを見たいという狙いがあると考えられそうだ。
応募者としては、この質問をどう捉え、どう回答すればよいのだろうか。やはり、どれだけ企業や業界を研究してきたか、ということが重要になる。
dodaのコラム「面接の質問 よくある34の事例」にも、「その企業は業界内において、競合と比較してどういったポジションにいるか。独自性・強みは何なのか?」など、客観的要素をつかみ回答することの必要性が書かれている。そのうえで、
「あなたが求める環境といかに近いのか?やりたいことがなぜできるのか?など、自分の考えに合致した理由をまとめておきましょう」
とアドバイスしている。
面接で採用担当者に志望理由を伝える時は、「○○が好きだから」などの主観的な意見ではなく、「御社は国内シェア率トップを誇っているので」などデータを混ぜて客観的な意見を伝え、納得させることが大切だろう。