2019年就活生と採用担当の川柳・短歌結果発表 「受信時間 残業時間が 浮き彫りに」「嘘でもいい 第一志望と 言ってくれ」
ProFutureは8月7日、「2019年卒就活川柳・短歌」「2019年卒採用川柳・短歌」の入選作を発表した。「2019年卒就活川柳・短歌」はリブセンス運営の「就職会議」会員の就活生から184作品が寄せられた。最優秀賞作品は、
「不合格 心もSuicaも チャージ切れ」(東京都 ピリオドさん)
に決定した。この川柳については、投稿者は「定期外の区間へと何度も足を運び、会社の説明会や面接に何回も参加してから不合格の通知をいただくと、心にもSuicaにもチャージが残っていなくて萎えてしまいます」との思いから応募したという。
「サークルの 副代表が 大発生」「解禁日 名前ばかりで 涙する」
優秀賞は2作品で、1つ目は「お祈りを されないように 祈る僕」(埼玉県 森あらしさん)。これに対して審査員は「実はこの『お祈りメール』すら届かないことを、学生は最も嫌う。いつまで待てばいいかわからないから、もっとたちが悪い」とコメントしている。
2つ目は「ありのまま 見せたら絶対 落とされる」(栃木県 おもちさん)で、自身の体験からものす。審査員は「就職活動は企業と学生の化かし合い」「かつては興信所を使って内定者の身辺調査もあったが(略)SNSを見るだけで、もっと手軽にできてしまう」としている。
佳作には、
「受信時間 残業時間が 浮き彫りに」(愛知県 ベルさん)
「サークルの 副代表が 大発生」(千葉県 ブンジさん)
「解禁日 名前ばかりで 涙する」(埼玉県 ど文系なのにITへさん)
「東京都 明日来てくれ 今京都」(大阪府 風評さん)
など11作品が選ばれた。
「役員が セクハラオワハラ しないかと 人事ハラハラ 抜け毛ハラハラ」
また2019年卒採用を実施した企業の担当者を対象にした「2019年卒採用川柳・短歌」の最優秀賞は、
「あなた誰 写真本人 連れて来い インスタ映える 履歴書写真」(神奈川県 通りすがりの美人事さん)
に決定した。投稿者は履歴書の写真について「まっすぐの目線がほしい。昨今、修正が強すぎて『誰かな?』と疑問が残る写真が増えてきた」と感じているようだ。優秀賞は次の2作品に決まった。
「嘘でもいい 第一志望と 言ってくれ」(京都府 孤独の人事さん)
「祈られた 数は多いぞ 君よりも」(東京都 ねぎさん)
各投稿者は「昔は嘘でも『御社が第一志望です!』と言ってくれていたが、今は嘘でも言わなくなりました」「(大量の内定辞退で再募集の面接中)これまでに20社に祈られたと話す学生に対しての心のつぶやき」とコメント。どちらも売り手市場における採用担当者の苦しみを感じられる。
佳作には、
「役員が セクハラオワハラ しないかと 人事ハラハラ 抜け毛ハラハラ」(東京都 ワカメさん)
「頑張れど 減ってく一方 内定者 唯一増えるは 採用コスト」(広島県 小売り手市場さん)
「ワインより 気になる今年の 解禁日」(東京都 鉄道マンさん)
「忖度を したのにふられる 売り手市場」(大阪府 きゅーちーさん)
「折り返し 第一声で 誰ですか? 待て待てまずは 名前を名乗れ」(東京都 DAC ismさん)
など10作品が選ばれた。就活生には就活生の、採用担当者には採用担当者の悩みが垣間見える川柳・短歌となった。