経営方針が定まらないと、組織としての一体感も生まれにくい。それどころか、トラブルが起きやすくなることもある。企業口コミサイト「キャリコネ」には
「会社の方針は、まるで舵がとれていない状態。コロナウイルス前はマスク使用不可の指示があった。それなのにコロナウイルス後『マスク使用可というメールが送信漏れしている部署があった』と客に虚のメールを流している」(店長/30代前半/女性/正社員/年収400万円)
といった声が寄せられている。【参照元:キャリコネ】(文:鹿賀大資)
「部数減に対する現実的な手立てを実行できていない」
「うちは新聞業界の中でも特に旧態依然とした経営方針で、経営的な視点で評価ができるとは言い難い。紙の新聞に固執した経営方針を打ち出し、部数減に対する現実的な手立てを実行できていない」(社内SE/20代後半/男性/正社員/年収683万円)
「元々ポストが少ない上に少人数で店舗を回しています。いわゆる人件費を抑えて売上をのばす方針です。さらに最近は出店数が半減しているのに、新卒募集は100人も取り続けています。どう考えても上が詰まるとしか言いようがありません」(店長/20代前半/男性/契約社員/年収350万円)
従来のやり方に捉われる会社では、売上に伸び悩むようだ。アンテナを高く張る新聞業界からの口コミだが、現代にミスマッチした考え方なのは皮肉にも思える。
また、フランチャイズ展開する会社では、口コミのような少数精鋭の店舗スタイルを敷くところも多い。リスクや労務管理能力、人事の采配などが成功の明暗をわけるが、それも経営方針次第だ。
“攻めの姿勢で店舗数を増やす”→「明らかに社員数が減っている」
「親会社の方針として中途社員はほとんど取らず、グループ内の転籍者で賄っている。正直なところ転籍者の仕事スキルは高くなく、人間的にも問題を抱えている人が多い」(代理店営業/40代前半/男性/正社員/年収550万円)
「成果主義を掲げていこうとする社の方針であるが、実質は年功序列で、若手の意見が採用されることはあまりない」(物流企画/20代後半/男性/正社員/年収480万円)
「『ウチのやり方は変えない』と言い、『攻めの姿勢で店舗数を増やす』という方向だそう。『攻めの姿勢』と聞こえはいいが、果たして時代に見合った経営なのか疑問。明らかに社員数が減っている。個々の負担が増える点からも、この経営方針は得策でない」(事務管理/20代後半/男性/正社員/年収390万円)
経営方針が定まらないと、従業員の不満や反感を買うのは言うまでもない。経営方針が頻繁に変わっても困るが、問題が起きているのに、変わらないのも考えものである。経営方針には柔軟性も求められるのだろう。【参照元:キャリコネ】