給与から引かれていく税金や、その制度自体に不満を募らせる人は多い。神奈川県の30代女性(年収100万円未満)は夫婦共働きで、自身は流通・小売系の会社でパート勤務。キャリコネニュースに
「扶養内に収める働き方では、子育てをする上で足りない。扶養を抜けて働くと、税金を多く取られる。要するに中途半端に働くと、損をする」
という声を寄せている。兵庫県の50代男性(IT・通信系/年収1100万円台)も、その意見を主張する1人だ。(文:鹿賀大資)
「たくさん稼いでいる人は、たくさん働いている。プライベートを犠牲にしてきたのに…」
男性は「世の中は『助け合い』と言うが、実際には弱者への一方的な援助。高額納税者には何の補助も恩恵もない」と綴る。「たくさん稼いでいる人は、たくさん働いている」と持論を展開する。
「若い頃から努力や工夫を重ね、プライベートも犠牲にしてきた。そうやって知恵を働かせてより多く稼いだ者たちが、多額の税金で社会貢献をしても何の感謝も見返りもない。これでは勤労意欲を削ぐだけだ。北欧では収入の大半が税金となる反面、当然の権利として社会的な恩恵を誰もが受けている」
男性はそうした海外の事例を引き合いに出した上で、日本の税制に対して「多額の税金を収める高所得者は搾取されるだけ」と憤る。
さらに、一般的な給与所得者の世情についても「収入が増えれば増えるほど税率は上がる。しかし補助は受けられず、逆に手取りが減ってしまう」と声を上げ、
「ニートの言う『働いたら負け』とは、ある意味で正解であり名言である」
とコメントしている。
「今の所得で身分相応な生活をすればいいだけです」
一方で、「もっと高所得者や富裕層に課税して、低所得者に再分配すべきです」と主張する人もいる。都内在住で年収は数千万円だという40代男性(専門コンサル系)だ。「”税金が高くて怒っている人”に怒っています」と続ける。
「他の先進国比で見て、日本の税・社会保障負担は中程度です。決して高い方ではありません。ちなみに日本の税制が嫌で海外に出たとしても、簡単に永住権なんか取れませんよ。それに税負担が低いとされるシンガポールや香港などでは、世界の富裕層の流入で、物価や住宅価格が尋常でなく高いです」
こうした独自の見解を踏まえた上で、男性は「今の所得で身分相応な生活をすればいいだけです」とコメントする。また「都心に住んで海外旅行に毎年行ったり、子どもを私立に通わせたり、それって生きていくのにすべて必要ですか」とも綴っている。
ほかには、
「定年になれば、積み上げてきた年金がもらえると思い働いてきた。だが国会議員の馬鹿どもが自分の肥やしにしている。こっちはもらえるはずだった年金を先延ばしにされているのに、議員たちには滞ることなく支給されている。国民が誇りに思える議員は、どこにいるのだろうか」(50代男性/群馬県/流通・小売系/年収500万円台)
といった声も寄せられた。
※キャリコネニュースでは引き続き「税金が高くて怒っている人」や「テレワークで快適なこと・つらいこと」などのアンケートを実施しています。
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