たしかに手取り12万円ほどならば、勤務時間を少し短くして夫の扶養に入るほうが、金銭的にも精神的にもラクかもしれない。女性の年収(およそ200万円程度)では、夫の社会保険の扶養を外れて年金や健康保険料を負担しなくてはならない。あくせく働いて手残りが少ないなんて、正直「やってられない」とも思うだろう。
流通・小売系の会社で働く30代前半の女性(岡山県/既婚)は、フルタイムのパートで手取り14万円を得ており、「夫と共働きでなんとかやりくりしている」と日頃の生活感を明かす。
「外出を控え、食費は安い商品を目当てにして節約している。しかしながら、車の維持費や購入、必要家電の購入、出産費用や学資保険など大きなお金が動くことが決まっているので、夫婦の老後の資金など自分たちに必要な貯蓄にまわせない。コロナ禍で夫の仕事の休みが増えたため収入は減り、光熱費や食品が値上がった」
とギリギリの状態のようだ。また、女性は「自分は産休育休を取るため、今後家計への影響が大きい」と不安を吐露していた。