世帯年収2000万円以上と聞いて「別次元すぎて生活感がわからない」という人もいるだろう。それもそのはず、厚労省の2019年の調査によると、世帯年収2000万円を得る人の割合は、全体の1割ほどにとどまっている。
実際にどのような生活をしているのだろうか。世帯年収3000万円のキャリコネニュース読者からは、
「税金が高すぎる。所得税600万円、住民税220万円、固定資産税60万円。これに社会保険料200万円を合わせると、合計で1100万円近く引かれています。ちなみに私は弁当持参の自転車通勤です」(50代男性/北海道)
といった声が寄せられている。夫婦で世帯年収3100万円の50代女性も「夫の所得税と住民税で毎年余裕にベンツが買える金額なのがとても辛い」と語る。(文:鹿賀大資)
「昼食は1回1000円ほど、平日だけで2人の昼食代が月5万円くらいかかる」
都内在住の女性は自営で士業をしており、年収は600万円。夫も同じく士業だが、こちらは会社員として年収2500万円を得ている。一人娘、小学校から大学まで私立に通う。住宅購入歴は2回、いずれも5年でローンを完済しており「結婚して以来、正直資金繰りの心配をしたことはない」という。
とはいえ士業の業界でもリストラが厳しく、夫がいつ退職になるかわからない状況にもある。そのため開業に備え貯金に努めているというが、
「私が仕事でクタクタなので食費が高くつく。昼食は1回1000円ほど、平日だけで2人の昼食代が月5万円くらいかかる」
それでも貯金は「やっと7000万円ほどになった。早く1億円にして気楽になりたい」と綴っている。
周りには子どもの大学進学用にマンションを購入する開業医も
静岡県で開業医をする50代男性は世帯年収2000万円だ。歯科クリニックを経営しており、妻が専業主婦の傍ら会計役として一部をサポート。2人の子どもはともに東京の私立大学に通い、それぞれ一人暮らしをしている。
学費なども含め2人が自立するまでの間は「ほぼ赤字くらい」と述べるも、「限定的なので払えそうです」という。外食は週に1~2回、月に1度は近所の歯医者に誘われてキャバクラに飲みに行くこともある。
また周りの開業医は子どもの大学進学用にマンションを購入したり、株や海外旅行をしたりしている人が多い。自身については、
「趣味としてフェラーリを所有していますが、ほとんど乗っていません。ただフェラーリは値段が下がらないので、実質的にマンションを持っているような感覚です。貯金は500万程度ですが、クリニックと家のローンは終わっています。子どもたちに手がかからなくなったら、たくさん貯められるでしょう」
節税対策も抜かりない。クリニックを法人化したことで、役員報酬も低めに設定。必要なものは、ほとんど経費として計上している。そのため「実質的な年収で言えば3000万円程度です」という。とはいえ、
「歯科は病院などに比べると保険点数が低く、近年の材料代(金属代)の高騰もあって、その2つの面で圧迫されています」
とのことだ。
ほかには、
「夫婦ともに本が好きです。書店で毎週、本を好きなだけ買えるのが満足。日常で特に不満に感じていることはありません」(30代女性/東京都/金融・保険系/年収2000万円)
といった声が寄せられた。
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