働き方改革を受けて大企業の長時間労働及び残業を規制する取り組みが進んでいるが、企業の残業の実態はどのように変化したのだろうか。企業口コミサイト「キャリコネ」には残業に関するさまざまな口コミが寄せられている。(文:コティマム)
「残業時間だけで200時間オーバー」も少なく申請
「残業は月に100時間程です。全てサービス残業です。求人には平均残業時間が20時間未満との記載がありますが、虚偽の記載です。ワークライフバランスが取れていることをPRしていますが、そんなことありません。休日も電話が鳴るため、対応せざるを得ない状況です。会社でないと確認できないことが多々あるため、休日出勤することも多いです。上司はこの状況を認識してるにもかかわらず、黙認しています」(法人営業/20代後半/男性/正社員/年収450万円)
「突然の残業は当たり前です。プライベートを殺して仕事をしていました。周りを見ても長時間労働が常態化しています。管理職になるとそれが加速しているようにも感じ、ずっといるべき会社ではないと感じた」(管理関連職/20代後半/男性/正社員/年収500万円)
「日々の残業が酷かったです。社員は常に疲弊しており、上司に相談できる環境もなかったと思います。私は主に倉庫での入出荷業務に携わっておりましたが、繁忙期には日を跨ぐ日が連続し、車で仮眠を取りまた出社ということも珍しくはありませんでした。そんな状況でも周りのセンターと比べればまだマシな方で、酷い月は残業時間だけで200時間オーバーのセンターもありました。また、一部上場企業の子会社ということもあり、コンプラ遵守を厳しく言われた結果、残業を自ら少なく申請する社員も多かったです」(物流サービス/30代前半/男性/正社員/年収300万円)
残業規制が進んでいるとはいえ、いまだに長時間労働を黙認している企業も多く見られた。残業を規制する制度やルールが設けられても、時間外で働かざるを得ないほどの業務量を課されては守りようがない。サービス残業によって、なんとか業務が回っている現場もある。社員側が残業を過少申請したり、仕事を自宅に持ち帰ったりして、正当な残業代をもらえないことは問題だ。
少しずつ改善している企業も「以前は終電でも帰れなかったが今は22時には帰宅」
投稿の中には、勤め先の残業規制が進んでいるという声も見られた。
「働き方改革があってから改善された。それまでは慢性的な超過酷残業が社内全体的にあった。現在、残業は部署や業務状況による。以前までは終電でも帰れないことが散見されたが、現在は遅くとも22時には帰っているのではなかろうか」(プロジェクトリーダー/30代前半/男性/正社員/年収600万円)
「営業店の残業はここ数年でかなり減っています。休日出勤はほぼありませんが、もし休日出勤した場合は振替休日がもらえます。プライベートと仕事のバランスは取りやすいと思います。本部は営業店よりは残業が多く、出張等もあるため、忙しそうです。それでも以前より時間外勤務は減っているようです」(ルートセールス/30代前半/女性/正社員/年収350万円)
働き方改革の影響で、少しずつだが労働環境が変わりつつある企業も存在するようだ。長時間労働や残業を当たり前にしていた企業にとって、労働時間削減は簡単ではない。しかし企業側がリードして従業員の労働時間を管理し、ルールを明確化すれば、職場の雰囲気が変わり、早く帰りやすい環境になっていくだろう。【参照元:キャリコネ】
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