テレワークで社長との心理的距離は「違う都道府県」が最多 上司には「状況を理解してもらえない」と困る人も | キャリコネニュース
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テレワークで社長との心理的距離は「違う都道府県」が最多 上司には「状況を理解してもらえない」と困る人も

テレワークで「心理的距離」が変わった?

テレワークで「心理的距離」が変わった?

JTBコミュニケーションデザインは3月23日、「ニューノーマルの社長との心理的距離調査」の結果を発表した。調査は1月にネット上で実施し、従業員数500人以上の企業にフルタイムで勤務する1030人から回答を得た。

平均して週2日以上テレワークを行っている人に、社長との「気持ちの上での距離」がどのくらいかを聞くと、最多は「違う都道府県にいる」(23.9%)だった。次いで「別の部署、フロアにいる」(21.0%)、「違う星にいる」(14.4%)、「海を隔てている、違う国にいる」(10.8%)などと続く。

社長とは「物理的距離より気持ちの上での距離の方が遠い」が4割

「違う星にいる」と答えた人は、テレワーク日数が多いほど多く、「ほぼ毎日リモートワーク」の場合に18.3%にのぼった。テレワークの増加は、社長との心理的距離を遠ざける要因になることが推測される。回答者からは、

「社長と直接会う、話す機会が減った」
「発信がない、思いが伝わらない」

などのコメントがみられた。一方、テレワークで「社長からの情報発信がある、理解できる」「オンラインなどでコミュニケーションの機会がある」などの肯定的なコメントもあり、触れ合う機会が増えて心理的距離が縮まったと感じている人もみられた。

「気持ちの上での距離」と「物理的な距離」の回答を比較し、相違を集計した。その結果、社長では、「物理的距離より気持ちの上での距離の方が遠い」(41.4%)が多くを占めている。一方、上司、同僚は「同じ」が約半数にのぼり、「気持ちの上での距離の方が近い」が3割以上になった。

上司との距離が近くなったと感じる人は「オンラインコミュニケーションの機会増」

直属の上司との「気持ちの上での距離」は、最多が「姿は見えているが、少し離れている」(34.0%)。次いで「すぐそばにいる」(24.0%)と続いた。”約5メートル”以内でまとめると、62.5%になり、社長と比べて「近い」と感じられていることが分かった。

テレワークの頻度別にみると、平均して週2日以上程度と頻度が少ない人では、最多は「すぐそばにいる」(32.3%)と答える人が多かったものの、ほぼ毎日テレワークの人では16.8%にとどまった。テレワークの日数が多いほど、上司との「気持ちの上での距離」が遠くなった。

リモートワークの導入・増加によって、上司との「気持ちの上での距離」が「遠くなった」と感じている人では「直接会う、話す機会が減った」「上司の感情が読めない、状況が分からない」「状況を理解してもらえない」などコミュニケーションの機会が減り、上司との相互理解ができない状況がうかがえた。

逆に、上司との「気持ちの上での距離」が「近くなった」と感じている人では「オンラインなどでコミュニケーションの機会が増えた」など触れ合う機会が増えたことや上司からのアプローチの内容によって、テレワーク下であっても心理的距離が近くなるケースもあった。

「ちょっとした雑談や会話のコミュニケーションがなくなった」

最も親しい同僚との「気持ちの上での距離」を聞いたところ、最多は「すぐそばにいる」(36.0%)だった。また「姿は見えているが、少し離れている」(30.6%)で、”約5メートル以内”でまとめると76.7%。社長や上司に比べて、大変近いと感じる人が多かった。

だが、テレワークの頻度別にみると、平均して週2日程度と頻度が少ない人では「すぐそばにいる」(45.9%)が多いものの、ほぼ毎日テレワークの人では27.2%にとどまった。最も親しい同僚であっても、テレワークが多いほど「気持ちの上での距離」が遠くなるほど示された。

同僚との「気持ちの上での距離」が「遠くなった」と感じている人からは、

「職場で会う機会も減ったし、外食、飲み会もしないので」
「ちょっとした雑談や会話のコミュニケーションがなくなった」
「オンラインの発言で、仲間の本音や微妙な心の内を知ることになったが、理解に苦しんだ。感覚の違いで、同僚だと思いたくなくなった」

といった声が寄せられた。一方で「近くなった」と感じているからは「チャットツールを入れ、雑談も推奨されているので、出社時よりコミュニケーションがとりやすくなった」など企業側の施策が功を奏した例もあった。

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