中国人は世界一タフな交渉相手!? 米英中露印、各国の交渉テクニック | キャリコネニュース - Page 2
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中国人は世界一タフな交渉相手!? 米英中露印、各国の交渉テクニック

■中国

中国人はゲームのように交渉を楽しむと言われ、勝利を得るために交渉を行います。日本人は、お互いが協調して話をまとめるための交渉に終始、徹底しがちなので、ここに根本的な違いがあります。さらに、交渉のアプローチも日本人とは異なり、打ち合わせの序盤に、主張や譲れない点を明確に示していきます。しかもその主張が極端であるケースが多いようです。

ほかにも、会議の途中で長々と関係のない雑談に入り、相手の緊張が緩んでいる間に完全に彼らのペースに持っていく、まとまりかけた契約内容を土壇場で一方的に変更し、相手が拒否しても聞く耳を持たないなど、様々なアプローチを耳にします。

筆者が以前顧問をしていた世界的な出版社でも、中国人との交渉でイギリス人の部長が「2週間上海のホテルで缶詰になって決めた契約書をまた今週、交渉を一からやり直さないといけない」と愚痴を言っていたことがありました。

「あれだけ2週間も時間をかけて交渉したのに、あの契約書は何だったんだ?」と彼が担当の中国人に尋ねたところ、「あれは先週の契約書だ」とだけ言い返されたと言います。交渉ではある意味、最もタフな相手と心得ておくと良いでしょう。契約もいざとなると守られないケースを想定しておくことも大切です。

「彼らが操る『兵法』は数知れず」ですので、戦略にひるまずに、こちらもゲームを攻略するような感覚で「意見を言う」「YES/NOを伝える」「証拠・論拠を示す」などを意識して応戦していきましょう。

なお、よく知られていることですが、中国では人間関係を重視します。人脈やコネがものをいい、新規の付き合いをする場合は仲介者を立てることも。親交を深めるためのお酒の付き合いも必須です。お酒の席は要注意であるとも言われます。

飲みながら互いを知り合い、信頼関係を築く点では、日本のビジネス手法と相通ずるものがある一方、昼間に交渉をまとめ、夜の会食で安心して日本語で「あの時は危なかったよな」などと交渉でのこちらの弱みを言ったりすると、同じ席に日本語がわかる社員がいて、その点を報告され、翌朝、その情報を元に交渉のやり直しを迫られることもあると言います。

■インド

取引き条件交渉においてお国柄が反映されることは、よくありますが、例えばインドでは特に値引き交渉がつきものです。こちらの提示価格に対して、いくら断っても交渉をやめないので根負けして大幅に値引いてしまったという話を時々耳にします。

インド人が値引きにこだわるのには理由があって、インド社会ではタクシー料金から食料品、衣料品に至るまで、様々な商品やサービスに定価の概念があまり定着していません。日常的に値引き交渉をしており、ビジネスでも同じような駆け引きをするわけです。

値引きの要求が強いということは、裏を返せばインド人は売り価格をHighball で提示することが容易に想像がつきます。インドと日本では相場が違うので、インドでの市場を調査した上で、こちらも値引きを要求して構いません。

そのほかの特徴として、まず彼らは「議論好き」。ゆえに長期戦の交渉を強いられるケースが多く、加えて主張は常にはっきりしています。しかし、意外と間接的なコミュニケーションを好む傾向がある点には注意してください。

具体的には「NOをはっきり言わない」ので、できないことでも「何とかします」といった曖昧な表現で返されることがあるようです。ややもすればインド人は「YES/NOがはっきりしていてアメリカ的」と先入観でとらえてしまいがちですが、実は日本との共通点もあるのかもしれません。

またインドでのビジネスは、スピード感を大切にします。そのため、アメリカのFailfast.と同じような進め方をしますので、意思決定は迅速に、そして修正は柔軟にすることを心がけるとビジネスパートナーとしての信頼を得られやすくなります。

インドにはジャイナ教という宗教があり、これに属している人は、人を裏切らない点で、ビジネスパートナーとして最も信頼がおける人たちだとも言われています。

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