建築・土木技術職の40代前半女性も、新卒当時は超就職氷河期だったが、なんとか大学卒業ギリギリに就職先が決まった。
入社は4月からと聞いていたが、3月の顧客向けイベントに参加するように言われ、無給で働くことに。それは翌月の給料で発覚したという。「新人の勉強のためかと思っていたら、早速、丸一日接客応対。普通に即戦力扱いで驚きました」と当時を振り返る。
職場は人手不足の上にアナログなやり方が続いていたようで、
「小さい10人に満たない家族経営的な部分もあり、パソコン出来ない人の集まり。技術職入社のはずが、手書きをパソコンに入力し直したり、顧客の打合せの際には、個人客相手なので子守りを何時間もしたり。取引先の接待には、泊まりで朝から晩まで付き合わなければならず、本来の仕事が回ってきませんでした」
と回想。さらに、長時間労働と休みがほとんどない働き方で、それに見合わない給料の低さだった。
「朝は8時から夜は10時までになることもありました。年間休日は60日で盆と正月、週一回の水曜休みのみでした。月給14万8000円で、さすがに友人や家族からも辞めた方が良いと言われ、2年少しで退社しました」
女性は、「退社日を一方的に決められ、引継ぎもままならず、有給消化は一日も出来ず、辞めた後も会社から教えてほしいの電話があり、散々でした」と最後まで苦労したことを語った。
「2年も居れば古株でした。時間を無駄にした」
女性は再び当時を振り返り、
「お客様からの苦情が社長名指しで来ても『いないと言うてくれ』と言われ、クレーム処理に代打で行くことばかりでした。勤めて2年余りの間にも、人は入社するのですが、後に入った方も先に辞め、2年も居れば古株でした。時間を無駄にしたと思います」
と心情を吐露。聞けば聞くほど事業継続が難しそうな会社で、退職を決意したのも無理はない。ただ、会社はその後もずっとブラック企業だったわけではないようだ。女性は「その会社は、今は社員も3倍位に増えているみたいですが、休みや待遇を見直して持ち直したみたいです」と結んでいる。
※アンケート概要
■実施期間
2019年12月19日~
■回答数
748 ※2021年8月4日時点
(記事では、2019年12月19から2021年8月3日に寄せられた投稿を紹介)
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/G42CZUHP
■質問項目
・体験した「ブラック企業」エピソードを教えてください。