男性(埼玉県/金融・保険/正社員/年収800万円)は「目指すところが高いならば、自分を飾るものが多くても邪魔にはならないと思います。残念ながらそれが現世の風潮です」と、学歴の必要性を語る。しかし、自身はレアケースであったようだ。
「私は人のお誘いで転職経験がありまして、純粋に職歴だけで判断されました。周囲からは高学歴(大卒)でない事を意外に思われますが、この採用は稀なケースだと思います」
職歴から現在の職場に採用された男性だが、「実際、転職サイトに登録しても全くお誘いがありませんし、自分からエントリーしても学歴(大卒でないこと)を理由に全て断られます」と明かす。
「当社人事役員も採用は大卒必須派ですが、その理由を尋ねたところリテラシーの有無(担保証明)のようです。当社グループの中経会議で社員のMBA取得が議案になった際、私自身が大卒でないことを話題にしても、『○○さんは別格だから』で終わり。骨抜きでやや辟易しましたが、それ以降は高卒採用も行い始めました」
「まぁ採用する側としては、配属現場から質の低さにクレームを受けないための保険として、当たり前のハードル(免罪符)ですよね。私も逆の立場なら同じかも知れません」
男性自身は仕事ぶりを評価されているが、採用する側としては一定レベルの人材を採用するために学歴は必須なのだろう。
学歴は「採用への入場パス。入場後は資質と能力次第」
男性は自身の学歴について、「不満とまではいかないが、世の中の多くが大卒者であるため、同じ見識(要は人並み以上)でありたいとの思いはあります」と明かす。とはいえ、入社後は実力や実績がものを言うと考えている。
「新人複数名が自部署に配属ありましたが、配属後は学歴なんて関係ありません。特殊資格を除く多くの場合、学歴は残念かな『採用への入場パス』であって、入場後は資質と能力次第」
それでも男性は、「『学歴が高い=能力が高い』は不整合なるも、『能力が高い=学歴が高い』は整合と受け止められるのが世の風潮」と、社会の認識を改めて指摘したうえで
「だから皆さん、学歴の担保にすがるんですよね。とは言え、視野は広く持ちたいとも思います」
と結んだ。