その会社で日本人の社員は男性一人だけだという。そのためか、他の社員や経営側の「法律の部分で認識不足がチラホラ」と男性はこぼす。
「社員も私以外は何も疑問も持たないため、指摘するのも自分だけ。指摘しても馬耳東風。バックオフィス(編注:総務や経理など)や新卒者向けに説明会をしており、驚愕したのが有給休暇についてハッキリと堂々と『1年間は認めない』スライドを作成しておりました。また、休日数もスライドとほかの媒体では10日以上差があり、紙の新卒者求人票とも乖離ができています」
労働基準法では、基本的に6か月以上継続して勤務した従業員には有給休暇を与えなくてはならないと決まっている。自社の求人内容が違法だと気づいた男性は、慌ててスライドを訂正したという。また、新卒や既卒でも研修期間を設けているというが、その期間について男性は「なんと無給」と暴露する。
「雇用形態から曖昧で謎の契約書も見せてくれず。おそらく後ろめたいことが書いているから日本人に見せたらまずい事情なのでしょう。『それについては給付金が出たら出す』……給付金以前の問題です。やはり自分を守るためにもある程度の知識は必要と痛感いたしました」
コンプライアンスに欠ける職場に失望した男性。「半年以内での退職を検討しています」とも綴っている。