都内に住む20代女性(年収350万円)は「威圧的な保育に加担したくなかったから」と保育園を退職した理由を第一に挙げている。ほかにも
「同僚の保育に対する価値観の違いや熱量が違う。ギリギリの保育配置人数のため、一人ひとりにあった保育はおろか、放置状態になっている現状。低所得(対価に見合っていない)。ボーナスや昇給は園長に嫌われると少なくなる」
「残業を申請しても園長や主任に『勤務時間内にできないか』と言われる。保育をしている職員が、事務時間が限られているということを理解しようとしていない」
と、さまざまな退職理由があったことを明かした。辞めずに働き続ける保育士も、ストレスの大きい環境で仕事をしていることがうかがえる。
女性はこうした理由から保育の職場を転々としていることを書き、「同じ業種に就いている以上、ほぼどこの園も変わりなく、必ずどこかおかしなことが多い」と保育業界そのものに対する違和感を綴っている。
「子どもたちを救うことができなかったのが心が痛い」
愛媛県の40代女性は3か月で退職した保育園で、信じられない光景を目の当たりにしている。
「保育士が子どもへの嫌がらせ、暴言、冗談。陰で職員や子どもの悪口。アレルギーの子も一緒の食器。不衛生。おやつは昼の残り物。主任がすべて園の権限を持っている。辞めたいと伝えているのに辞めさせてもらえない」
女性はその後、退職できたというが「子どもたちを救うことができなかったのがいつまでも心が痛い。毎日罵声を浴びせられていると思うと悲しくてどうしたらいいか悩んでいます」と、退職した保育園に通う子どもたちを心配し、投稿を締めくくっていた。
静岡の事件で子どもを保育園に預けることに不安を募らせている保護者も多いはずだ。背景には保育士の待遇改善が進まないこともあるだろうが、不適切な保育に気付いたときは、現場で働く保育士をはじめ、保護者も積極的に行動することが大切だろう。