どんなに仕事が忙しくても、身内の危機にはすぐ駆け付けたいものだ。そうでなければ何のために働いているかわからない。しかし50代後半の男性(神奈川県/サービス・販売・外食/年収750万円)は、妻や父親の命の危機に職場からの圧がかかったことを辛そうに綴った。
「妻の癌手術立会い中に電話が入り仕事クレームが発生したので出勤要請が入った。現状を伝えても、店長なんだから対応してくれと部下に言われ出勤はしなかったが電話対応処理を行った」
男性は妻の手術に集中したかっただろう。仕事の電話ほど邪魔なものはない。(文:永本かおり)
「父納骨時にメールで出勤指示が入る」
先日、父親が亡くなった際も、会社の対応は社員に家族などいないかのような扱いだった。
夕方に父が亡くなったと知らせがあったため上司へ報告すると、「忌引き休暇は困る」と言われた。しかし男性が「とにかく休ませてもらう」と伝えると、「休むならば残りの業務と休む期間のシフト調整を作成して報告せよ」と命じられてしまう。結局のところ、
「夕方死亡連絡が入ったが閉店まで仕事」
と、すぐに駆け付けられず夜まで働くことになったようだ。その後は葬儀に出席していた男性のもとに、またも会社から連絡があった。
「父納骨時にメールで出勤指示が入る」
と最悪なタイミングでのことだった。メールによると、ある社長が来日し店舗へ来訪するとの事だった。男性は会社にうんざりした様子で
「事が事だから出勤出来ないメールを送った。その後の本社からの圧力は言うまでもない」
と諦めた様子で締めくくった。
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