面接当日、病院側は事務長と看護部長が面接官として男性を出迎えた。面接前に院内見学があったが、男性はもともと喘息持ちのこともあり「旧館の階段で少し息切れをしてしまいました」と語る。その際、あろうことか事務長と看護部長は男性を見てため息をついたそうだ。
「初めは『あれ?既往歴は全部伝えているんだけどな。まあ、のちほど改めて説明すれば大丈夫』と思っていましたが、面接のときに堪忍袋の緒が切れました。なんと事務長、看護部長ともに『君ってあんな階段も耐えられないんだね。そんなんじゃ看護師失格だよ。うちに来てもらってもね、心配というか。まあどうしてもやりたいって言うなら採ってあげてもいいけれど』と言ったのです」
男性の味方であるはずのエージェントは、冗談と受け取ったのかクスクスと肩を揺らしていたという。内心イライラしつつも平静を装って面接を続けたが、その後も事務長、看護部長の失礼な発言は止まらなかった。
「へえ、いろいろ資格とか研修行っているんだ。ということは頭デッカチで戦力にはならないんだね」
「前に君がいた病院の院長はよく知っているよ。良い人なはずだけど、なんで辞めたの。その人かわいそうじゃないかな。若造にはわからないか」
医療従事者でありながら喘息の症状をあげつらったり、初対面の人に不愉快な言葉を投げつけたりするのはいかがなものか。すっかり幻滅した男性は、エージェントからの一方的な採用連絡の電話を怒鳴って切り、頭に血がのぼった状態で病院にも断りの連絡を入れたそうだ。
その後男性は別のところに転職が決まり、「長く腰を据えて働くことができています。誰にも経験してほしくないなって思うエピソードです」と明かした。さぞ腹は立っただろうが、結果的に良い転職先が見つかったのなら何よりだ。
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