1社目は日本人の従業員が数人いるだけで、まだオフィスを構えていないスタートアップの会社。男性が受けたのは、新しく立ち上がる組織のオンライン面接だった。面接が始まると、台湾の人事担当が1人おり、男性に「(面接官が)あと2人来るのでお待ち下さい」と言ってきたそうだ。
まもなく台湾人の面接官がドイツからビデオコールに参加。残すは統括部長のみとなったが、社内で面接のリマインドが漏れていた関係で、参加まで5分以上かかるとのことだった。
時間通りに面接官が揃わないだけでも驚きだが、2人の面接官は男性に事情を説明し終えると、なんとマイクとカメラをオンにしたまま中国語で世間話を始めたそうだ。男性は、
「その間、私は放置状態で2人の世間話も丸聞こえ。もちろん何を話しているかはわかりません。こういう状況であれば、せめてカメラとマイクをオフにして統括部長が来るのを待ち、到着したらカメラとマイクを再開して面接を始めるのが妥当だろうと思います」
と呆れ返る。それから約10分後、ようやく統括部長がビデオコールに参加し面接が進められたが、
「3人ともまったくこちらに興味がなく、統括部長に関しては一言も話さず質問も1つもない」
という酷い状況だったそうだ。そのため男性は「非常に候補者を蔑ろにした面接でした」と憤慨していた。
リクルーターからの意味深な事前情報
2社目は、日本で1人目の従業員を採用しようとしているドイツの企業だった。面接官はドイツ人2人とドイツに住む日本人1人の合計3人で、男性はリクルーターから、
「部長(ドイツ人)と日本人の性格が真逆」
「ドイツ人の部長は気さくで話しやすい方だけど、日本人の方は非常にストレートな物言いで、かつ突拍子もなくまったく関係ない話をし始める傾向にある」
という意味深な事前情報を得ていたそうだ。
そして迎えた面接当日。男性は面接の最中に、リクルーターの事前情報を裏付ける驚きの光景を目の当たりにした。
「ドイツ人の部長の男性が面接をリード。しかし20分ほど経過したところで、『次の打ち合わせがあるので、抜けなければなりません』とのこと。すると日本人の女性が『こっちは面接なんだから途中で抜けるのはダメだよ』と食い気味で部長に突っかかってくる。部長も負けじと『こっちも大事な打ち合わせで、入らないわけにはいかないんだ』と半ば口論のようになり、会話も終わらないまま部長は突然退出」
その後は日本人の面接官が英語で面接を続けたが、採用とはあまり関係のない世間話の流れになったため、男性は「リクルーターの言っていたとおり」と思ったそうだ。ちなみに面接の結果は「どちらの企業も見送りだった」とのこと。
「結局、フィードバックが2週間来なかったのでリクルーターに結果を聞くと、『ほかの人に決まりました』とのこと。(中略)次に進んでも辞退していたと思います」
面接がグダグダな会社は、ほかの面においてもグダグダなところが多いのかもしれない。
※キャリコネニュースでは「面接での信じられないエピソード」をテーマにアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/74FZSHAJ