この役員はどうやら、周囲への配慮が足りていない人物のようだ。転職して入社した社員についても

「俺面接したけど名前も覚えていない」

と平気で話しているといい、とても人事に向いているとは思えない。男性が人事制度に疑問を持つのも当然だろう。

会社への不満に関する投稿は他にも届いている。神奈川県に住む30代後半の女性（企画・マーケティング・経営・管理職／年収900万円）は、以前勤務していた職場で「この会社もう無理」と感じた体験を綴ってくれた。

それは、まだ「稟議承認（文書での決済・承認）が物理印だった時代」のことだった。ある時、予算を使うための稟議を申請したが

「稟議を承認するための社印が社内になく、承認できない」

と返されてしまった。社印が社内にないだけで決裁できないとは、なんとも不自由な状況だ。実はこの会社では以前に親会社が代わっており、その際に

「社印は親会社の本社（隣の県）に持っていかれ、自社の判断で押印できない状況になっていた」

という事情があったそう。その後女性は「親会社、自社経営層への不信感から退職を決めました」と自身の決断は早かったようだ。

現在は印鑑もデジタル化が進み、こうした手間も少なくなっただろう。しかし承認の権限を奪われたとすれば、デジタル化しても問題が解決する訳ではなさそうだ。