「ボーナスもらったら社長に謝辞を述べること」 社内での指令、これって当たり前なの?
筆者はボーナスをもらえたことはありがたいが、「これって普通のこと?」と疑問を投げかける。これまで勤務していた会社ではそんな指令が出ることはなく、「人生初の体験で戸惑っている」と書いている。
普段給与をもらう際にわざわざ感謝することはないので、違和感があるのも理解できる。そのためネットでは「そんな事あんのか。気持ち悪いな」といった声が相次いだ。
「お礼言われたら社長はうれしいのかな? 頭沸いてるやろ」
「毎月の給料分以上に出た成果を分配するんだから感謝されるのは従業員の方だよな」
ただし経営者への感謝が半ば義務化しているところは意外とあるようで、「僕も前の会社でさせられた」という書き込みもある。このユーザーは社長に年賀状を出さなかったときに「死ぬほど怒られた」経験もあるという。
一方で、ボーナスが出るのを当然の権利と考えるのは、お礼を強要すること以上に「おかしい」と疑問視する人も少なくない。会社によっては、ボーナスは業績に応じて支給するというところも多い。支給する義務がないものを支給するのだから、感謝するのが当然であり、「いやなら高知でブロガーやるしかない」というのだ。
大切なのは労使で互いに感謝する気持ち、という指摘も
会社経営者の著名はてなブックマーカーも、社長の苦労について語っている。
「社長って自分を連帯保証人にして金融機関から借金してでも資金調達して報酬を支払っても感謝されることのない孤独な存在だから、『ありがとう』と言われるとやはり嬉しいよ。同じ人間だもの」
ほかにも、賞与の原資は「社長が銀行に頭を下げたのかも…」という見方が出ていた。感謝の気持ちを伝えるのは変ではあるが、社長を批判することはできないという。
ただ、やはり感謝を伝えることが推奨されるとしても、会社側がそれを義務化するのは間違い、という意見が多い。社長が苦労した背景を社員に説明すれば、それで十分というのだ。
年功序列、減給なしの日本企業では、賞与を実質的な年収調整枠として利用しているところも少なくない。そのため「賞与が存在することは当然のこと」という指摘や、「あんま恩着せがましい事言うなら年俸制にでもしろって感じ」と憤る人もいた。
もっとも、特にわだかまりがなければ、労使で互いに感謝しあっても悪くないだろう。「賞与出してくれてありがとう、賞与出せる業績上げてくれてありがとう」という気持ちを大切にするべき、という書き込みもあった。
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