面接途中で「帰ります」退席した男性「10円玉を置いて履歴書のコピーを回収しました」 | キャリコネニュース - Page 2
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面接途中で「帰ります」退席した男性「10円玉を置いて履歴書のコピーを回収しました」

その会社は業務用電化製品を販売しており、坂木さんは営業職の募集に大手転職サイトを通じて応募した。当時在職中だったため終業時刻の17時に職場を出て、電車に乗ったという。

面接開始の18時15分には会社に到着した。扉の外まで前の面接の話し声が聞こえてきて、盛り上がっているようだった。前の面接がなかなか終わらず、坂木さんの番が回ってきたのは約束の時間から25分経過した18時40分頃だった。

面接官は支店長と2人の社員。大幅に遅れたのにも関わらず謝罪はおろか、「お待たせしました」の一言もなかったことに疑問を感じたという。

しかし面接は粛々と行われた。冒頭の「運転はされますか?」と聞いてきた相手は支店長だった。坂木さんが「はい。今の仕事でも毎日運転する仕事ですから」と回答すると、さらに深掘りする質問が飛んできたのだった。

「『ご自宅の方ではマイカーはお持ちで?』と言ってきました。私は正直えらいプライベートな事を聞くなぁ……と思いつつ所有していることを告げると『普段は休日しか乗らない感じですか?』と再度突っ込んで聞いてきました。私は何故そんなことを聞いてくるんだろう……と強く思いながらそうです。と答えました」(坂木さん、以下同)

すると支店長は「そうですか。それはそれは」と頷きながら、納得した顔で言ってきたという。このあと意味深な反応の理由が判明する。

失礼すぎる面接官を黙らせた男性「あなたはお客様にもこんな態度で接するのですか?」

愛車の高級セダン「セルシオ」を営業車にするよう求められる!?

坂木さんのマイカーの車種は、トヨタ自動車がかつて生産していた高級セダン「セルシオ」だ。室内は広く内装は豪華で、現在でも中古車が数百万円で取引されていることもある。

セルシオに休日にしか乗らないと答えた坂木さんだが、「でも普段は嫁さんが通勤に使ってますけどね」と付け加えたときだった。

「支店長は非常に驚いた顔をして『あ~…』と声を漏らしてました。続けて『2台持ちではなくですか……?』と尋ねてきたので、私は『さっきから私の車の事を何回も聞かれますけどいったいなんですか?』と聞きました」

怪訝に思うのも無理もない。すると支店長から驚きの答えが返ってきたのだった。

「要約しますと、『うちには営業車はない』『自分の車を営業車で使用する』『普段から長靴だの色々仕事で使用するものを積んでおく必要がある』と言ってきました。私がそんなこと募集内容に書いてないですよ。と言うと『う~ん。書いてないんですよ……』と苦々しく答えました」

要はそれを書くと応募が激減する、ということなのだろう。支店長は「奥さんが電車かバス通勤に変更することはできないんですか?」と聞いてきたという。

そこで坂木さんは、「そもそもマイカーを使用すると書いてたら応募もしてないんですよ」と語気を強め、「何でそんな大事な事記載してないんですか?」と詰め寄った。ようやく支店長は説明する気になったようだが、釈然としないものだった。

「『いやぁ……本社の方でこういう応募内容等はしているのでこちらは何もわからんのですよ』と苦い顔をしながら言ってました。支店長にはほかにも、『出張が週の大半になると思うから家を空けがちになる』と言われ、正直ん?と思いました。もう私はアホらしくなって帰ろうと思い、『手に持ってる履歴書返してください。もう御社とは条件が合わないから辞退辞退。帰ります』と言いました」

この支店長に文句を言ったところで、時間の無駄だと感じたのだろう。履歴書の返却を求めたものの、支店長が手にしていたものはコピーだった。そこで……

「コピーにかかった費用として、小銭入れから10円玉を出して目の前に置き、履歴書のコピーを回収しました。支店長たちはびっくりした顔をして、10円玉を返そうとしてきましたが、私が『いらんわ!取っとけ!』と言って部屋を出たので、受け取ったんでしょうね。帰宅しながら、急いで電車乗り継いできてバカみたいだとイライラした気持ちになったのを覚えてます」

坂木さんは現在の心境も語った。

「今思えばその支店長も本社に勝手に求人広告を打たれて、私みたいに言うヤツもおったかもしれないのでかわいそうかな……?とも思います。ですが転職活動はしんどいし、求職者は必死なんやから、企業もちゃんとしろよと言いたいです」

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