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接客業では、客から「そんな無茶な」と呆れるような八つ当たりをされることもある。コンビニで働く「50代の現役従業員」だという男性が、猛暑日に体験した驚きのクレームを投稿してくれた。
真夏のある日、初老の男性とその娘らしき壮年の女性がレジで会計をしていた。その最中、父親が突然、暑さでイライラしたのか八つ当たりとしか思えない言葉を浴びせてきたという。
「お前らはええご身分やな、こんな涼しい所でヌクヌクと仕事しやがって。レジで商品のバーコード読んでニコニコしてたらいいだけだしな。俺らはこのクソ暑い中を汗水垂らして外回りしてるっちゅうのにな。お前らは今の外の暑さを全く分からんやろ?なあ?」
クレームというより突然の言いがかりに「ビックリしました」と男性は当時を振り返る。(文:篠原みつき)
コンビニ店員は重労働「正直心外もいいところです」
男性はこのクレームについて「ただ大きな誤解をされています」と書いている。客の目に見えるレジ業務は、コンビニの仕事のごく一部でしかないからだ。
実際には、常温・冷蔵・冷凍食品、飲料、雑貨など、1日に何度も大量の商品納入がある。その量は「大の大人がトラックと店を数回往復して店に運び込む量」であり、接客をしながら1時間以上かけて品出しを行うこともあるそうだ。冷房が利いていても「汗水垂らして作業せねばなりません」と、かなりの肉体労働であることを男性は訴える。
ほかにも、ゴミ集積場へのゴミ出しや、駐車場の見回りなどで炎天下の外に出ることも頻繁にある。「外の暑さは言われずとも体験してます」と憤りをにじませた。
「それを涼しい所でヌクヌクとレジして楽に過ごせてるというのは大きな誤解で、クレームとして言われるのは正直心外もいいところです」
立ちっぱなしの業務は体力を消耗し、日によっては休憩すら取れないこともあるという。
機転の利いた返答に、娘が「しょうがない」
とはいえ、後ろに客が並ぶ状況で事実を説明する時間もなく、反論すれば事態が悪化する可能性もあると考えた男性。機転を利かせて、次のように説明した。
「お客様、おっしゃる事はごもっともでございます。ただ店内をこの涼しい環境にしておかないとどのお客様も入店時に気持ち良くお買い物できませんのと、何よりチョコレートの商品が高めの温度設定では溶けてしまい、商品価値が無くなってしまいますので、この温度設定にさせていただいております」
そこで、一緒にいた女性が「お父さん、チョコレートが溶けるんだって。売る側から考えたらしょうがないんじゃない?」と父親を諭した。すると
「ドヤ顔していた父親が『あぁ…』って言葉が詰まり、代金払って商品を受け取ったらトボトボと帰られました」
男性は「何とか受け流せたとホッとしました」としつつ、「二度とごめんなクレームでした」と締めくくった。
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