男性が転職したのは、産業機械を販売する製造業の会社だった。接する顧客は決済権を持つオーナーや役員レベルが中心で、相応のビジネスマナーと対応力が求められる環境だった。
ところが直属の上司は、親会社から出向してきた50代後半の元技術者で、なかなかの曲者だったようだ。仕事でミスをした男性に、その上司はこう言い放った。
「そんなことだから前の会社は倒産したんだ!」
まったく根拠がないことを「断定口調で感情的に」言ってきた上司の姿に、男性は尊敬の念が一気に冷めたという。その上司の営業スタイルも衝撃的だったようだ。
「営業先で顧客を論破して説教し、顧客である社長の機嫌を損ねて失注する姿をみて、ますます尊敬できないと思った」
上司は元技術者という専門知識を武器にするのは良いが、客をやり込めて契約を逃しては本末転倒だろう。男性が「親会社で持て余して子会社へ押し付けられたのでは?」と勘ぐってしまうのも無理はない。
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