「ワンピース」の話は飲み屋ではタブー? 面白くないと口にすると「テメェは人間の心が無ぇ!」とファン激怒
飲み屋など、外で人と話すときに避けた方がいい話題として、「宗教・政治・野球」の3つがよく挙げられる。
その理由は、人によって信仰する宗教、支持する政党、応援する球団は異なるため、安易に話題に持ち出すと、聞いた人の気持ちを害してしまうことがあるからだ。人は自分が好きな対象に対しては感情的になってしまうため、いらぬトラブルを招くことがある。
人気作ゆえ苦手な人も多数、ホリエモンは「マイルドヤンキー的な価値観についていけない」
そんな中、7月16日、フリーライターのシマヅさんが投稿した内容が約15000件リツイートされてネットで話題となっている。
「飲み屋で『ワンピース(マンガ)の面白さが全く理解できない』って話をしている人がいて、その話題が5分くらい続いたところ突然ほかの客が『テメェは人間の心が無ぇ!』と怒鳴り散らしたのを見て、私のなかで『飲み屋でしちゃいけない話、政治・宗教・野球』に『ワンピース(マンガ)』が加わりました」
今更ではあるが念のため「ワンピース」(作:尾田栄一郎)について簡単に説明すると、少年ルフィが海賊王を目指して個性的な仲間たちと冒険をする、というストーリーで、2016年7月現在で単行本は82巻まで刊行されている。累計発行部数は3億2000万部を超える、超人気作品だ。矢口真里さんを始め、芸能界でもワンピース好きを公言する人は少なくない。
一方で同作の作風を受け付けない、という人も多い。中川翔子さんは2011年にワンピース全巻読破にチャレンジしたが5巻で挫折。また、ホリエモンこと堀江貴文氏は2014年に自身のツイッターで「仲間さえ無事なら大丈夫的なマイルドヤンキー的な価値観についていけない」など、ワンピースとファンを否定するツイートをして話題となった。
好き嫌いが分かれるのは人気作ゆえの性とも言えるが、ファンからすれば、自分の好きな作品が否定されるのはいい気持ちはしないだろう。
「周りにいる人のことを考えたら何に関することでも悪口は避けるべき」
前出のシマヅさんの投稿はTogetterでまとめられて拡散。ツイッターやはてなブックマークでもワンピースファンとアンチが意見を戦わせることになった。
ワンピースの話題になると、「どこで読むのをやめたか」とマウンティングする人がいるが、「良い時・悪い時、良いとこ・悪いとこありながらちゃんとワンピらしく続いてるし、最近だって面白いんだぞ」とファンは擁護。
一方で、アンチは「画力と勢いでごまかされてるけど登場人物の無神経さと猛烈な頭の悪さを許容できなくなって読まなくなる人は結構いる。逆に言うとそれに気づかない、許容できる人にとっては名作なんだけど」と主張。また、小学生のころ、ワンピースを読んでないだけで「非国民」扱いされたため、「何があっても絶対読むものかと心に強く決めた」という人もいた。
飲み屋でしない方がいい話題についてのトピックのはずが、いつの間にかワンピースのファンとアンチを巻き込む事態となった。この様子を見たとあるユーザーは、
「ある対象に対し、単純な興味の有無だけなら誰も責めやしないだろうに、それをそのまま対象へのdis(否定)に繋げるから要らぬ争いが起きるというのがよく判るまとめとコメ欄」
とコメント。あらためて、ワンピースという漫画には高い話題性があることがうかがえる。安易に飲み会の席で話題に出さない方がよさそうだ。ワンピースはそもそも「宗教の一種」なので、その時点でタブー、という見方もある。
いずれにせよ、ワンピースに限らず、普段から相手を気遣う心は持っていたいものである。ネットには「これはワンピースだからじゃないよ。『周りにいる人のことを考えたら何に関することでも悪口は避けるべき』ってだけだよ」というコメントもあった。
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