社長は息子を次期社長と決めている。息子は大学卒業後、社長の知人の会社で「修行という名目のワーケーション」を経て入社したという。
「(その会社では)社長直轄の営業部隊に配属されていたが、話を聞く限り、その部隊は接待専属部署で、やることはひたすらゴルフと酒宴のようだった」
入社後も、社長は息子を社内で修行させているつもりだが、実態は伴っていないようだ。
「息子は会社経営に関わる管理系の知見は一切深めず、自分が気になる職種を興味本位でつまみ食いし、飽きたら別の職種へ、というのを繰り返してます」
勤務先の会社では、「現場ではそこそこ資格がモノを言う」業種だというが、男性から見た社長の息子は「資格を取る気は0」のようだ。
「息子を見る目はまさにハート」
それでも社長は、息子が社内のいろいろな部署の知見を深めていると信じており、「息子を見る目はまさにハート」だという。一方、現場の受け止めは正反対だ。
「息子に入り込まれた現場は引っ掻き回されて辟易、疲弊のるつぼと化します」
さらに息子は、自身の成功体験を大げさに報告しているようだ。
「自身の成功体験をまさにビッグバンでも起きたかのように膨らませて社長にアピールし、それを聴く社長も、さすが俺の息子、とべた褒めした上で満足気です」
男性によれば、その「成功体験」も業績への影響はごくわずかで、たまたま見つけた改善点を実行した程度のものだという。
「当然ながら、その親子を見る従業員は会社の行く末に不安しかなく、退職動機を増幅させています」
ただ、男性によれば、社員が次々と辞めていく原因はこれだけではない。社長自身の言動も、退職の「トリガー」になっているというのだ。(後編に続く)
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【後編はこちら】製品開発職に「営業しない役立たず」発言 → 数か月後に退職されても、社長は「あいつらの考え方がおかしい」「マシな人間採用せんとクビだ」


